現役アイドルのSNS活用法 夢みるアドレセンスに聞く
衣装のバリエーションにも気配り
「ライブの前後に撮ると衣装を着ている写真ばかりになってしまうので、見ている方々が飽きちゃうかなと、普段からバリエーションをつけることを心がけています」と説明するYukino。 「私はアイドルがもともと好きなので、他のアイドルさんのSNSをよく参考にしています。ツイッターのタイムラインに流れてくるものから『ああこういうのも喜ばれるんだな』とか。それと内容的に自分の地を出しすぎないように気をつけています。たとえば元看護師をアピールしたいなと思っても、元看護師ということだけで重く捉えちゃう方もいるかもしれませんので伝え方は気をつけるようにしています」
SNSの苦心が報われる瞬間
もちろん楽しいことばかりではない。鳴海が苦心を明かす。 「私は何でもすごく考えてやるタイプで、反応をいただけないと落ち込んじゃうんです。それこそ『これ盛れてるな』と思って写真をツイートしてもあまり反応をいただけなかったりしたときはショックを受けます。いいね!をいただけるのは反応が良いツイートでもフォロワーの方の10分の1ぐらいなので、どうすればもっと反応していただけるんだろうと考えます。それがストレスになっちゃったことがあって、更新するのに気持ちが重くなった時期がありました。これは良くないなと思って。自撮り写真を撮るときもどうしてもマイナスのイメージって出ちゃうと思うんです。自分が楽しんでいないと見ている方も楽しめない。だから今は私自身が一番楽しめるスタイルでやりたいなっていうのがあります」
試行錯誤を繰り返しながらもこうしたSNSでの活動が、以前より公演数が減少傾向にある貴重なライブイベントにつながる部分があるのだとか。 「イベントで初めて見る方に『はじめましてですよね』と言ったら『SNSでずっと見ていて今日来てみたんです』と言ってくださったり。対バンライブで共演した他のグループさんとの記念写真をアップしたら、そのグループのファンの方から『あの写真なかなかいいですよね』と反響をいただいたり」と鳴海が実例を話すと、Yukinoも「『SNSを見て気になったのでライブに来てみました』というファンの方が結構いらっしゃるんです。毎日の地道な活動が報われる瞬間です」とうなずく。 うまく活用することでリアルなイベントにつながることができるSNS。アイドル活動にとってますます重要性を増していきそうだ。 (写真と文・志和浩司)