社内にたった一人で“違和感”を口にできるか?「BPaaS」推進するkubell桐谷豪が語るコミットの本質
世界を変えられるのはビジネス。だからコミットできる
天野 ほかにも、桐谷さんが「狂気のコミット」ができる根源があるんでしょうか? 桐谷さん 世界を変えるのは「ビジネス」で、それこそが面白いと思ってるからですね。 ただ… IT業界、スタートアップ業界には、個人的に尊敬してる人もたくさんいるんですが、なかには“儲ける”という意味では成功しているけど、楽しくなさそうな人もいて。 僕も「仕事が楽しそうで羨ましいよ」って言われるんです。それを見ていると、ビジネスとしてお金を稼ぐだけでは虚しくなる可能性もあるんだろうなと思う。 天野 そんなに稼いでる境地じゃないですが、感覚はわかる気がします。 桐谷さん 以前、社会のインフラに影響を与えるようなビジネスに携われた経験があったので、僕は「社会的意義」を感じられる仕事じゃないと面白くない…と思っちゃう。 ただし、社会的意義に重きを置きすぎてボランティアをやっても、与えられるインパクトが小さい。 ビジネスインパクトとソーシャルインパクトを両立して、できる限りソーシャルインパクトの大きい部分で頑張る…それが一番面白いと思うんです。 そこからはもう、まわりから「何かが憑依してる」って言われるぐらいにコミットできてると思います。 天野 そういう「憑依」が根っこにあったんですね。 もしかすると、今日着ているシャツも「kubell」を憑依させるために会社のカラーで…? 桐谷さん あ…いやこれはたまたまです。 ―――――――――― 「僕、本当はすごくコンサバな性格で、会議で発言するのも苦手…っていう人なんですよ」 という桐谷さん。 それでもここまでの熱狂とともに動けるのは、やはり強烈なキャリア体験から来るものだそう… 桐谷さんの言うように、自分が納得できる環境を選定し、社会の変革にコミットする。 自分に何ができるかはわかりませんが、そんな桐谷さんの“熱”を受け取って行動したいと感じさせられた取材でした。 〈取材・文=天野俊吉/撮影=森カズシゲ/撮影場所:WeWork 乃木坂〉