社内にたった一人で“違和感”を口にできるか?「BPaaS」推進するkubell桐谷豪が語るコミットの本質
本当にコミットするためには「環境の選定」をして、意思決定せよ
天野 仕事をしてると、たしかにコミットを求められる場面って多くて。 ただ、「自分の会社が扱っているサービスを好きになりましょう」みたいなことをどうしても根っこまで下ろせない人も多いんじゃないかと思うんです。 桐谷さん “なんとなく”与えられてるだけだと、うーん?ってなっちゃうのは当然だと思います。 僕は、「この環境なら、自分がやるべきことをやれる」っていうのをめちゃくちゃこだわって自分で“間違いない”って意思決定している。そうすれば、あとはやり抜くだけになるんですよね。 ビジネスパーソンとしての成長性は業務内容ではなく、環境に依存するんですよね。つまり「What」ではなく「Where」とか「When」。 僕は、仕事内容にはこだわらずにムチャぶりもたくさん受けつづける。ただし、環境の選定だけはめちゃくちゃこだわってます。 天野 「環境の選定」の、基準みたいなものはあるんですか? 桐谷さん 世の中の仕事には「ゴールデンタイム」があると思ってて。ある特定の業界とか業種がすごく伸びる、ゴールデンタイムです。 優秀な人たちが気付いて飛びついていくので、“なんかよくわかんないけど集まってる ”状態。僕の感覚だと、5~7年間ぐらい。 天野 わかる気がしますが…なんで約5年しか続かないんですか? 桐谷さん 社会の流れ、変化のスピードが現実的にそれぐらいなんだと思います。 天野 たとえば、今だったら「AIに飛びつくべき」ってすごく言うじゃないですか。 ただ、「みんなが言ってるから自分も乗っかろう」じゃダメなのではという感覚もあるんですが… 桐谷さん それはやっぱり、情報収集の仕方だと思うんです。 僕はすごく情報収集をしてるんですが、「いろんな人が嘘をついている」と思う。 ちょっと特殊だと思うんですけど、家にテレビもないし、新聞やビジネス系、経済系メディアとかも一切見ないんですよね。 天野 何を見てるんですか? 桐谷さん X(Twitter)ですね。 テーマごとにアカウントをつくって、海外のVCだったり、とにかくたくさん二次情報を大量に眺めています。全体感をぼやっと見ているイメージ。 天野 眺める。“全体視”みたいな。 桐谷さん そういった情報を眺めてると、信頼できる人たちが一様に同じようなことを言ってる瞬間が必ずあるんですね。そこから、本を読んだり論文を漁ったりしにいきます。 昔は真剣に全部の一次情報を読んでたんですが「これ時間ないぞ」って思って。 なので、「同じことを言ってるポイント」をぼんやり見つけて、真実にたどり着くことが重要だと思います。