ペスカドーラ町田で突き抜ける。スペインでの2年間で“弱さ”と向き合った毛利元亮の次なる目標【インタビュー】|Fリーグ
「全部が足りていなかった」 2年間のスペインでの生活で自身の“弱さ”と向き合った毛利元亮。ただ後悔はしていないと、すべての経験を糧にして日本に戻ってきた毛利の今の目標は、2年前と変わらず大きい。 「どの国のピヴォよりも点取れるようになるのが一番大きな目標」 どれだけ警戒されても結果を残せるピヴォになるために。 古巣・町田で優勝を目指しながら、自分の成長を追い求める毛利に話を聞いた。 取材=舞野隼大 執筆=伊藤千梅
自分の気持ちと向き合った2年間
──今シーズンから町田に復帰されましたが、改めてスペインで過ごした2年間というのはどのような時間でしたか? 自分の弱さがすごく出た2年間でした。好きなようにやらせてもらって、得意なところを評価してもらえる環境だったらのびのびやれると思いますが、自分の欠点ばかりを見られる時期もあって。ただそういうときの自分のメンタルの作り方や整え方はすごく勉強になりました。 ──どういったところが足りていないと感じましたか? 全部です。スペインのリーグでやれるかやらないかでいったら、やれるんですけど、そこで突き抜けるためには全部が足りていなかったというのが正直な感想です。いろんな意味で未熟だったなと。どんな状況でも点が取れる選手になりたいと思ってスペインに行ったので、そこに関してはほぼ自分の目標が達成できずに帰ってくることになりました。 ──メンタルの部分では、具体的にどのような学びがあったのでしょうか。 日本にいた時には、出場時間が極端に少ないことはあまりなかったけど、スペインに行って試合に出られない時期が続きました。選手でいると他に試合に出ている選手を見て「なんでこいつが」という気持ちが出てくることもあると思うんです。もちろんその気持ちがいいほうに向く場合もあるしそれで踏ん張れることもあるんですけど、自分をコントロールできていないと、無駄なファウルが出てしまうこともあって。僕がいたところもそうですが、スペインはそういうのを気にするチームが多いので、そういった部分で家に帰って反省して、まだまだだなと思うことは多かったです。 ──気持ちのコントロールは難しい部分ですよね。 あと最初の頃は特に、息抜きがあまりうまくいっていなかったのもあって。今振り返ると、自分から下を向いてしまうような生活をしていた時期もあったなと思います。でも、後悔はしないタイプなので、そのときの自分は100%でやっていたというふうには思っています。