「糖尿病」一直線!? “間食”にスナック菓子を過剰摂取するリスクとは 米研究
オハイオ州立大学の研究グループは、「アメリカの成人の総食事摂取量に占める間食の割合が約20%を占め、間食で摂取したカロリーの約半分はスナック菓子と菓子類、非アルコール飲料で、果物や野菜は間食エネルギーの5%だった」という結果を発表しました。 この内容について中路医師に伺いました。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
研究グループが発表した内容とは?
編集部: オハイオ州立大学の研究グループが発表した内容について教えてください。 中路先生: 今回紹介するのはオハイオ州立大学の研究グループが実施した研究で、研究結果は学術誌「PLOS Global Public Health」に掲載されています。 研究グループは、2005~2016年のNHANES(米国全国民健康・栄養調査)の30歳以上の成人2万3708人のデータを分析し、糖尿病の状態によって層別化した米国成人の間食機会からの食品および栄養素の摂取カテゴリーとその寄与を明らかにしました。 その結果、糖尿病のない成人の間食のエネルギー摂取量は約498kcalで、1日の総エネルギー摂取量の22.4%となりました。 糖尿病予備軍は467kcal(1日の総エネルギー摂取量の21.3%)、コントロールされている2型糖尿病は435kcal(1日の総エネルギー摂取量の19.5%)、コントロール不良の2型糖尿病の人は423kcal(1日の総エネルギー摂取量の19.6%)でした。 また、全成人における間食時に消費されるエネルギーの約半分は、スナック菓子と菓子類、非アルコール飲料だったこともわかりました。 アルコール飲料は非糖尿病群の間食エネルギーの14.6%を占め、ほかの群より2倍多くなりました。非アルコール飲料の割合が最も低かったのは、糖尿病コントロール群でした。一方で、果物や野菜は間食エネルギーの5%にとどまりました。 研究グループは、今回の結果について「本研究の結果は既に実施されているほかの研究とも一致しており、間食が1日のエネルギー摂取量の相当量(19.5~22.4%)を占めていることを示している。 糖尿病の有無にかかわらず、間食は食事全体の栄養の質にほとんど寄与しておらず、より悪い食事パターンをもたらす可能性があることが示された」と考察しています。