ISSから帰還、油井亀美也さん「地球が点に見えるまで遠くに行きたい」
宇宙飛行士になるには“家の手伝いをしよう”
来場者との質疑応答では、「子どものころの経験で役に立ったことは」との問いに対し、油井飛行士は「家の手伝い。農作業の手伝いをした際、父母から『私たちが考えていることを先回りしてやらないとダメ』と注意された。当時は、夏休みなのになぜこんなことをと思ったが、これを実行すると(周囲との)一体感が出て成功する。宇宙飛行士としての基礎を作ることができた」と子どもたちに“手伝い”の大切さを呼びかけた。 「宇宙空間でろうそくに火をつけたらどうなるの」と質問した子どもには、「空気の対流を起こさなければ消える」と答え、「良い質問だね。科学者としての資質がある」と笑顔で語りかけた。 この日は、約300人の親子が来場。このうち、東京都渋谷区から母親や弟と来たという女子小学生(9歳)は、「宇宙についてよく分かった。話が聞けてよかった」と満足げ。将来は井田ディレクターのような地上管制官になりたいと話した。また、飛行士に憧れるという埼玉県八潮市の男子小学生(12歳)は、「油井さんは優しそうな人だった。質問にも丁寧に答えてくれた」と話した。 (取材・文:具志堅浩二)