大坂なおみが棄権から急転、全米OP”前哨戦”出場を表明…不当人種問題への抗議行動に世界中から賛同の声「君は素晴らしい」
英国のガーディアン紙も「世界で最も高給の女性アスリートである大坂なおみが、木曜日にプレーが予定されていたウエスタン&サザンオープンの準決勝を棄権することで、米国の主要プロスポーツ界に広まる人種不当行為に抗議するストライキの波に加わった」と伝えた。 記事は、「この夏に故ジョージ・フロイドさんへの追悼のためにミネソタを訪れた最初のアスリートの1人だった大坂は、警察に襲撃もしくは殺害された黒人であるブレーク、ブレオナ・テイラー、イライジャ・マクレイン、フロイドと警察に殺害された黒人の名前をハッシュタグに加えて、メッセージを強調した」と記して、その行動を称賛した。 米国のザ・ヒル紙は大坂の抗議行動を伝え、「大坂は、ブレークさんの一件に(世の中の)関心を向けるため、試合やスポーツイベントに出場しないことを発表した最新のアスリートとなった。ミルウォーキー・バックスとミルウォーキー・ブルワーズも水曜日に試合を行わなかった。NBAは、水曜日に予定されていた3試合のプレイオフ試合を日程変更し、WNBAも、それに続いた」と米のスポーツ界でボイコットによる抗議活動が広がっていることを紹介した。 USAトゥデイ紙は、「2度のグランドスラム優勝者となった大坂は、この(抗議)活動を認知してもらう機会を広げるため、白人が大半を占める、このスポーツ(プロテニス)において数少ない黒人選手の1人として彼女の立ち位置について言及した」と紹介。 「大坂は今年、これより前に起きたジョージ・フロイドさんの(警察官による)殺害(事件)を受けて、人種の不当問題をツイッターで活発に議論してきた」と伝えている。 また同日、31日(日本時間1日)に開幕する全米オープンの組み合わせが行われ、世界ランキング10位の大坂は1回戦で同78位の土居美咲(29)と対戦することが決まった。4大大会での日本人対決は珍しく14年ぶり。2人の対戦成績は大坂の1勝0敗だ。 ESPNは順調に勝ち進めば、16歳のスーパースター候補であるココ・ガウフと3回戦で再戦する可能性があることに注目した。両者は、昨年の大会でも3回戦で対戦。敗れたガウフが悔し涙を流したため、大坂が慰め、激励の意味で試合後インタビューに誘ったシーンは、感動的な出来事としてファンの心に刻まれていた。