海外メディアは全豪連覇狙った大坂なおみの15歳天才少女に完敗試合を「大番狂わせ」「テニス界に驚き」と報道
テニスの全豪オープン、女子シングルスの3回戦が24日、豪州メルボルンで行われ、大会連覇を狙っていた世界ランキング4位の大坂なおみ(22、日清食品)が、同67位のコリ・ガウフ(15、米国)に3-6、4-6のストレート負けを喫した。昨年の全米オープン3回戦では、大坂がストレートで勝ち、負けたガウフをインタビューに呼び、慰める姿が全米に感動を呼んでいたが、今度は、序盤からミスを連発し、15歳の天才少女にサーブで主導権を握られ、大坂らしさを見せられないまま、わずか1時間7分の戦いで敗退した。 試合後の会見で大坂は、「15歳には負けたくなかった。コーチやチームのみんなに申し訳ない。ただ、彼女の年齢は関係なく勝者にふさわしいと思う。私ももっと頑張らないといけない」とコメントした。この15歳の天才少女が、前年王者の大坂を撃破した試合は、「大番狂わせ」として海外メディアに次々と取り上げられた。 米国のCBSスポーツは「15歳のガウフが全豪オープンの3回戦で前年覇者の大坂を破る番狂わせ」との見出しを取り、「15歳スターのシンデレラストーリーは続く」と報じた。 記事は、ガウフのグランドスラムでのランキングトップ5選手食いが、最年少記録であることを伝え、「大坂の最大の敗因は、大きな穴となったミスショットだった。彼女はガウフの17に対し30のエラーを犯した」と分析。「ガウフは、この30年で米国出身選手として初めてメジャー3大会連続で3回戦に進出した。1回戦ではビーナス・ウィリアムズを破るなどガウフにとって素晴らしい大会となっている」と続けた。 記事は最後に「ウィリアムズ、そして今大坂に勝ち、全豪オープンやその先にガウフが達成できるものに限界はない」と締めくくった。
英国BBCスポーツは「ティーンエイジャーのガウフが前年王者の大坂を仰天させる」との見出しを取り、天才少女の金星を伝えた。同記事も大坂のエラーがガウフの17に対して30もあったことを取り上げ、「昨年の全米オープンでは、ガウフに勝利を収めていた日本の大坂にとって、らしくないスロースタートとなった。22歳(の大坂)は第1セットで特にサーブ時のガウフを食い止めることができなかった。ガウフはファーストサーブで大坂の61%に対して81%を成功させた」と、ガウフがサーブで主導権を握っていたことをレポート。 また「この敗戦で大坂は世界9位まで順位を落とすことが決まった。他の選手の勝ち進み次第では、トップ10から陥落するかもしれない」と、4位だった大坂のランキングが9位以下に転落することを明かし、ウィンブルドンに続き、グランドスラム大会でベスト16に進んだガウフが、15歳の選手としては、1996年のマルティナ・ヒンギス以来となることと、世界50位以上にランキングがアップすることを紹介した。 米国のスポーツ専門メディア、ESPNも「ガウフが全豪オープンで前年覇者の大坂に番狂わせ」との見出しを取り、15歳のガウフが全豪オープンの女子で前年覇者を破った最年少記録になることを伝えた。 記事は、「ガウフは何本かのビッグサーブと安定したストロークに加え、大坂が大きく崩れたことで勝利を引き出した」と解説。「大坂は、2018年の全米オープン、2019年の全豪オープンでトロフィーをつかみ、WTAの世界1位となってテニスのトップに急速に上り詰めた。彼女は、まだ22歳だが、ガウフの15歳と比較すれば、歳をとったように見えてしまう」と続けた。 同メディアは、今年の全豪オープンのジュニアの部に出場している選手でさえ、全員がガウフより年上であることに注目し、「ガウフは(学校の)オンラインクラスを受講しており、『状況を考慮して』宿題を遅く提出する許可をもらっている」ということを追記していた。 ESPNの英国版は、「金曜日に起きたことは『スター誕生』の瞬間ではなく、まぐれでもなかった。テニスの未来の女王への戴冠式と言える。一方の大坂は、タイトルを防衛するプレッシャーに苦しんだことを認めた。良いプレーができなかった。30本のエラーを犯し、リズムを一度もつかめなかった。敗戦で自分自身を責めたが、ガウフのプレーに敬意を表し、成長ぶりを褒め称えた」と報じた。