<50代からの仕事の選び方>で大切なこととは。61歳ブロガー「『石の上にも三年』と言われた世代だけど、才能のないことを人の10倍がんばっても…」
50代になり、老後の生活資金や過ごし方が気になっているのに、<忙しさ>を理由に見て見ぬふりをしてしまう方もいるのではないでしょうか。そのようななか、著述家やブロガーとして活躍する中道あんさんは「不安を埋めるためには、自分自身の<棚卸し>を行い、内側の問題に向き合わなくてはいけない」と話していて――。今回は、中道さんの著書『先細らない老後のために、50代のうちにすべきこと』から、充実したシニアライフを送るための考え方を一部ご紹介します。 【書影】実り多き人生後半戦を迎えるための、ライフシフトアドバイス。中道あん『先細らない老後のために、50代のうちにすべきこと』 * * * * * * * ◆努力が実りやすい方向性を模索しよう 「努力すれば、なりたいものになれる」 私たち世代はそう教わってきましたが、たしかに、“ある目標”を達成できた理由として「途中で諦めなかったから」という声をたびたび耳にします。 また、ある分野でスキルを磨いて一流として成功するのには、1万時間の努力が必要だとも言われています。「石の上にも三年」とは、よく言ったもの。継続はたしかに力になるのですよね。 できないのであれば人の10倍がんばればいい、もちろん、そのとおりなのでしょう。 でも、曲がりなりにも60年生きてきた私の経験からすると、才能のないことを人の10倍がんばったとしても、人並みがやっと。ややもすれば、人並みになれないことも。 でも才能のあることを10倍がんばれば、100倍の結果を出せると思うのです。
◆ケアレスミスばかりの事務職時代 私は会社員時代に苦手な事務職に就いていました。 自分でも嫌になるほどケアレスミスが多く、周りにも迷惑をかけてばかり。そこで、ミスした数を手帳につけてみることにしました。 自分の“へっぽこさ”を数値化して記録することにより、注意力が高まるのでは、と思ったからです。今日が5つなら、明日は4つに減らす努力をすればいい。 でも、ミスをするたびに「あぁ、またやってしまった」と、自己嫌悪感が募るいっぽう。 自分で自分を監視しているようで、あまり気持ちのいいものではありませんでした。しかも、成果は上がらなかったのです。 “これしかできない”と思って就いた事務職でしたが、どうやら私がやってはいけない仕事だったよう。ビジネスでは適材適所が大事だと言われていますから。 それにもかかわらず、なぜその会社で長く働けたのかというと、事務という職を飛び越えて、自分が熱中できる仕事を自ら生み出し、熱心に働いたからです。 主体的に行動した結果、それが上司から認められ、長く勤めることができました。 そのような経験から、才能は、熱中できることの中にあるのだと思うようになりました。
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