菅首相は初参加 2年ぶりの党首討論(全文3完)守れなくなったらやらないのは当然
そうまでして五輪を開催しなければならない理由は
志位:総理はオリンピック・パラリンピックについて、国民の命と健康を守るのは私の責任だ、守れなければ五輪をやらないのは当然だと答弁されました。そこで聞きます。政府の分科会の尾身会長は国会答弁で、たとえオリンピックの競技会場の中での感染拡大が抑えられたとしても、オリンピックを開催することで国内で次の3つの点で人の流れは増えてしまうということを指摘しています。 第1は、全国からオリンピックの競技会場に観客が移動するということです。緊急事態宣言レベルの制限を行っても、観客数は延べ310万人になるとの試算もあります。第2は、競技会場の外で行うさまざまなイベントに観客が集まるということです。政府の発表によれば、組織委員会などが主催するライブサイトが19自治体30会場で計画されています。全国の自治体が主催するコミュニティライブサイトが145自治体227会場で計画されています。それに加えて団体組織が主催するパブリックビューイングは無数に開催されます。ここでも大規模な人の流れが起こることは必至であります。そして第3は夏の4連休やお盆で感染を避けようと都会から地方への人の流れが起こるということです。こうした人の流れで感染が地方で急拡大したということを私たちは何度も体験していますが、こうした事態が大規模に起こることになります。 尾身会長は一昨日の国会答弁でこう述べました。オリンピックを開催すれば今より感染リスクが高くなるのはどう考えても普通だ。開催するというならリスクを最小限にすることが必要だが、ゼロにはできない。リスクをゼロにはできない。ということは、オリンピックを開催することで新たな感染拡大の波が起こる危険があるということですよ。新たな感染拡大が起これば、それに伴って重症者が増える。そして亡くなる方も増えるんです。 そこで総理に聞きます。そうまでしてオリンピックを開催しなければならない理由はいったいなんなんでしょうか。私は国民に長期間の我慢を強いながら、オリンピックを開催することで新たに亡くなる方が増えるなどということはあってはならないし、そういうオリンピックは開催する意義はないと考えますが、総理はそうまでしてオリンピックを開催しなければならない理由をどう説明されますか。端的にお答えください。そうまでして開催しなければならない理由です。 大塚:菅総理大臣。