はやぶさ2、リュウグウ観測状況は? JAXA会見(全文4完)結果をゼロにしない
ターゲットマーカーは周回せずに落ちたのか
記者:吉田先生に確認なんですが、ローバが降りて行くとき軌道寿命で約5日とあるのはこれは小惑星時間の1日か地球時間の。 久保田:地球時間でございます。 記者:あともう1点。ターゲットマーカーで赤道方向に投下をしていると思うんですけど、ターゲットマーカーは周回はしないでそのまま落ちていったんですか。 久保田:ターゲットマーカーもたぶん分離速度は十数センチですので、落ちていくんだと思います。 記者:周回はしないんでしょうか。 久保田:ぐるっと回って周回をしつつ。 記者:やっぱ周回はして。それはデータは。 久保田:取るように努力をしています。一番重要だったのがターゲットマーカーの分離の方法と、それからローバ2の分離方法っていうのはちょっと違っておりまして、ローバ2の分離は、ローバ2自体がばねで押し出して、秒速13から12パーセックで落ちるということと、ターゲットマーカーは分離のリリースをするだけで速度は持ってないんですね。探査機に与えるってことで、その辺の探査機側の速度をどう制御するかっていうところの確認がリハーサルで出てきたということで、それとローバ2の分離装置のシーケンスとをうまく組み合わせるってことがたぶん一番ポイントなので、そこができるであろうっていう確信を持ってリハーサルを終えたということですね。 記者:最後に短く1点だけ。MINERVA-II2のアメリカのコロラド大学はどういう関わりで今回の研究に入っているんですか。 吉田:コロラド大学の先生は「はやぶさ2」のサイエンティストなんですけれども、アストロダイナミクス、軌道力学の大家の先生でございまして、こういった先生方にも加わっていただいて、特に今回の分離運用に関して非常に興味を持っていただいて、科学的なところで、こういう条件で切り離すと重力場の計測に非常に役立つのではないかということで条件をいただいたり、シミュレーションに協力をしていただいているところでございます。 司会:それではこれをもちまして本日の記者説明会を終了いたします。本日はお越しいただきありがとうございました。 (完)【書き起こし】はやぶさ2、リュウグウ観測状況は? JAXA会見