JOC山下泰裕会長が会見(全文2)巨大化した五輪見直すきっかけに
戦う相手に対するリスペクト
ただ、選手村だけでやっても私は広がらないと思います。その精神を私はJOCの会長として、まず日本国内で広げていきたい。先ほど言いましたけど、戦う相手は敵じゃない。スポーツにとって最も大切なことの1つは戦う相手に対するリスペクトですね。そういうところは大事にしていきたいと、こう思っています。 それからこれまでの経験を通して、やはり日本だけじゃない世界中の国々で、オリンピックで自国の選手たちが活躍することを通してどれぐらいの人たちが勇気付けられた、励まされたか。ぜひ世界中の選手たちが自分のパフォーマンスを、ベストパフォーマンスを発揮して、それぞれの国の人たちに元気や勇気を感じてもらえる、そんな形にできればなと思っています。 ワクチン接種が進んできた中で、選手村の中で陽性反応によって試合を辞退する選手やチームがなく、しかもお互いにワクチンを打ってきていますし、限られた中でも少しでも交流を深め、友好を深め、相互理解を深める、そういう大会になることを心から願っております。よろしいでしょうか。
コンビニに行けるルールをどう思うか
Tribunnews.com:山下会長、おはようございます。インドネシアのメディア、Tribunnewsのスシロと申します。簡単な質問なんですけども、第3号のプレイブックの中に書かれてある、もしコンビニに行きたい場合は可能です、このルールはどう思ってるでしょうか。よろしくお願いいたします。 山下:私はどっちかというと日本人の中では、日本の選手のことよりも外国の選手のことを考えることが多い人間だと思っているんですね。非常に制限されて、これまでですと大会期間中に、選手村は広いったって非常に活動に制限があります。あそこの中だけでずっと生活したら、かなり息が詰まる。私も、選手時代も何回かロスの街に出掛けていったり、それから監督、コーチ時代も出ていったりしながら気分転換、リフレッシュしたりしてきました。 今回は選手村から外に出ることができないですね。いろんなお土産とか日本の文化に触れたり、食事ももう非常に制限される。そういう中でも、少しでも海外の選手たちがリラックスして自分を解放する時間ができて、そして楽しい思い出を、つらい、きつい思い出だけじゃなくて、そういう思い出を少しでもつくって、より良いコンディションで大会に臨み、厳しい中でも大会に参加して良かったと思って帰れる、そんなオリンピックになるように、安心・安全が大前提ですけど、できる努力はしていかなければいけないと、こう思っています。 コンビニの話、細かいところまで私は理解しておりませんけども、しかしそういう大変限られた環境の中で選手たちがいるんだということは理解して、できることは、選手たちのわがままだというふうに捉えるんではなくて、できる協力はやれる、そういう体制をつくっていけたらいいなと、こう思っております。よろしいでしょうか。