五輪パラ開催で「感染拡大させないで」 東京都医師会長が“2つの必須条件”提示
東京都医師会の尾崎治夫会長は22日、記者会見し、東京五輪・パラリンピックを開催するにあたっては(1)大会の開催を契機に感染が拡大しないこと(2)大会を開催することによって通常医療が圧迫されないこと――の2つが必須条件だと述べた。これらは都医師会の「意見書」として18日に政府、都、大会組織委に提出したという。
感染状況によっては「中止考慮を」
会見で尾崎会長は「私は常々、昨年10月ごろから、世界、日本の感染状況を見て、なかなか今回のオリンピック開催は困難なものになるであろうとずっと予測してきた」と指摘。そして、「その中で、アスリートファーストで考えて、できるだけ余分なものをそぎ落として、無観客開催するのであれば最もふさわしいのではないかとずっと言い続けてきた」と述べた。 そして、「仮に観客を入れる場合には、これからの感染状況によって、必須条件を維持できないとなった場合には、都民・国民の安心安全を守るために無観客、または中止とすることを考慮していただきたいという内容の意見書になっている」とも話した。 最後に、尾崎会長は「私たち東京都医師会、地区の医師会、大学医師会をはじめとする医療関係者は、結果どのような状況になっても、私の意見は別としても、これからも全力で都民、国民の健康を守るために尽力していきますということで意見書を締めさせていただいた」と語った。