ラッシュフォード、クルトワ、ガビ…EURO2024出場を逃したスター選手たち
ユリエン・ティンバー(オランダ)
プレシーズンとコミュニティ・シールドで活躍したユリエン・ティンバーは、アーセナルでのプレミアリーグのデビュー戦となった試合で、大けがを負ってしまった。昨年8月、ノッティンガム・フォレストに2対1で勝った試合でACLを損傷してしまったのだ。 その時点ですでにシーズンすべてを棒に振ってしまうのではないかという当初の懸念は払しょくされ、4月22日のプレミアリーグ2でのブラックバーン・ローヴァーズ戦で待望の復帰を果たし、見事なゴールも決めた。シーズン最終日にはトップチームへの復帰も果たし、エミレーツでの2-1で勝ったエヴァートン戦で21分間プレーした。 しかしながら、素晴らしく多才なティンバーであっても、オランダ代表のロナルド・クーマン監督は、この22歳の選手を代表に入れないことにしたのだった。
サンドロ・トナーリ(イタリア)
ACミランからニューカッスルへの衝撃的な移籍の後、プレミアリーグでのキャリアを意気揚々と始めたサンドロ・トナーリは、イタリアサッカーを襲った1980年代以来最大の賭博スキャンダルに関係することとなった。最終的に、不法賭博に関与したとして、2023年10月27日から10カ月の出場停止処分を受けたことで、この夏のEUROには出場できないこととなった。 トナーリはルチアーノ・スパレッティ監督のチームで先発出場することは難しかったろうが、それでもトナーリの不参加はイタリア国民を大いにがっかりさせた。だが、この悲劇で最も重要なことは、24歳の若者が賭博問題から脱却するのに必要な援助をいま受けているということだ。
ベン・ホワイト(イングランド)
ベン・ホワイトは、2022年ワールドカップのさなかに「個人的な理由」でチームを離れて以降、イングランド代表としてプレーしていない。みずから進んで離脱しているわけで、すぐには戻る可能性はないだろう。スリー・ライオンズのガレス・サウスゲート監督は、このアーセナルの右サイドバックを、3月のブラジルとベルギーとの試合に招集しようとしたが、ガナーズのスポーツ・ディレクターのエドゥは、ホワイト自身が代表でプレーしたいと思っていないと発表した。 「私にとって大きな屈辱である」と、サウスゲート監督は言った。「彼はEUROでも、ワールドカップでも、代表に選ばれたことのある選手だ。カタールの後、私は彼と話をした。彼を代表に呼びたかったからだ。今のチームに彼はいないが、私たちの間に問題は何もない。コーチのスティーブ・ホランドともまったく問題はない。ただ報道でそう言われているだけで、気に入らないことだ」 「ドアは大きく開いている。ホワイトはこのチームにいるはずだった。だが彼には我々のところに来る気がない。私は、我々を手助けしてくれようとする人に集中しなければならない」
ジョシュア・ザークツィー(オランダ)
ジョシュア・ザークツィーは、ボローニャがまさかのチャンピオンズリーグ出場決定を果たしたときの主要メンバーで、オランダ代表にも最後の最後に割りこんでくるという噂でもちきりだった。ところが、ズラタン・イブラヒモヴィッチを髣髴とさせる、この見事なテクニックをもつ長身のストライカーは、オランダ代表に入れなかった。 そのため、ザークツィーは、ダラーラに残るか、この夏彼との契約を希望するトップクラブに移籍するかを考えながら、ファンのひとりとして大会を見ることになりそうだ。
マーク・ドイル