海外観光客の入国規制「緩和の方向で進めたい」岸田首相会見8月10日(全文2完)
安倍元総理の国葬に反対する声もあるがどう思うか
京都新聞:京都新聞の国貞と申します。よろしくお願いします。安倍元総理の国葬についてお伺いします。痛ましい銃撃事件から1カ月がたったわけですけれども、各報道機関の世論調査などを見ていますと反対の声というのが比較的多くなっています。全額公費負担することへの疑問の声も聞かれるわけですけど、その中で、半数を超える人が反対というような、そういう世論調査もあります。その中で、なぜ反対の声が一定程度あるのかということについて、総理はどのようにお考えなのかということを1つ聞きたい。 もう1点、国論が二分されていくことになると国民が分断される恐れがあります。そういう意味で、近年の首相経験者のように内閣と自民党の合同葬にするとか、そういった別の形での実施については、もう総理の頭の中には検討するということはないのでしょうか。よろしくお願いします。 岸田:まず、安倍元総理の国葬儀については、ご指摘のようにいろいろな意見があるということ、これは承知をしております。まず、安倍元総理については、憲政史上最長の8年8カ月にわたりリーダーシップと実行力を発揮し、内閣総理大臣として重責を担われました。また、民主主義の根幹たる選挙運動中の非業の死でありました。これについては他に例を見ないものであるということであります。そして、その業績についても、東日本大震災からの復興、日本経済の再生、日米関係を基軸とした外交の展開など、さまざまな業績を残されたと認識をしておりますし、それに対して国の内外から高い評価と幅広い弔意が寄せられています。
国葬儀の具体的な規模、内容は検討中
特に海外においては、国によっては、その国の議会において、安倍元総理に対する追悼の決議を全会一致で可決するとか、あるいは国によっては、服喪に関する政府の決定を行った国もあります。また、国によっては、その国のランドマーク、さまざまな公共施設を、白と赤でライトアップするなどの形で弔意そして敬意を表している国もあります。 こうした、国際社会がさまざまな形で安倍元総理に対する弔意や敬意を示している、こうした状況を踏まえまして、わが国としても故人に対する敬意と弔意を国全体として表す儀式を催し、これを国の公式行事として開催し、その場に各国代表をお招きする、こうした形式で葬儀を行うことが適切であると判断をしたところであります。 そして、今、国費からの支出についてもご指摘がありましたが、国葬儀の具体的な規模、あるいは内容については、今まさに検討中であります。こうしたものもしっかりと明らかにしながら、今後さまざまな機会を通じて丁寧に説明を続けていきたいと政府としては考えております。こうした努力を続けていく、これが政府の基本的な方針であります。以上です。 司会:それでは次の予定でありますので、大変恐縮ですが、あと2問とさせていただきます。BBC、鄭さん。