絶海の孤島・青ヶ島在住の40歳女性が語る、「日本一人口の少ない村」の“ディープすぎる年末年始”「忘年会では、飼っている鶏を絞めて食べるんです」
「人口が少ないため常に人手が足りない」2024年に改めて感じた青ヶ島の“課題”
2024年を振り返ってみると、青ヶ島最大のお祭り「牛祭り」が5年ぶりに開催されるなど、コロナ禍で中止になったイベントが次々に復活し、ようやく日常を取り戻した年になったように思います。 ただ、行事の復活で見えてきた課題もあります。青ヶ島の平均年齢は約40歳と全国的には若いものの、人口が少ないため常に人手が足りず、イベントの運営も少ない人数で行っています。毎回同じ人たちがイベント運営をしていることもあり、1人1人の負担が大きくなっているのが現状です。 この課題を解決するためには、やっぱり島の人口を増やさないといけません。少し話はそれるのですが、今私が運営するコワーキングスペース「NYAYA」に、一時的に住んでいる移住者の方がいるんです。 もともとは寮に住みながら製塩所で働いていたのですが、任期が切れて、仕事も住むところもなくなってしまって。そこで、次の仕事や家が決まるまでNYAYAに寝泊まりしながら、民宿の手伝いをしてくれています。 このような状況を改善するためにも、移住者の方にも仕事や住居の選択肢を少しずつ増やしていきたい。青ヶ島を好きになってくれて、この島に住み続けたいと思ってくれている人たちが、安心して暮らせる環境を整えたい。 すぐには難しいかもしれません。それでも、私にできることは今年もやっていこうと思います。 取材・文=仲奈々 写真提供=佐々木加絵
仲 奈々,佐々木 加絵