太平洋を見晴らす絶景の日立駅と北茨城の芸術を楽しむ
海から山へ茨城の秋を味わう
五浦の海を満喫したら、翌日は山の絶景を観賞したい。茨城の秋といえば、大子(だいご)町の袋田の滝の紅葉が代表格だろう。 その前に、水戸市の千波湖(せんばこ)畔にある茨城県近代美術館に寄り道したい。ここにも、水戸市出身の横山大観をはじめとする天心門下生たちの作品が収められており、随時、所蔵作品展「日本の近代美術と茨城の作家たち」(次回は11月1日~12月21日)が開かれている。近くにある偕楽園のもみじ谷は紅葉の名所としても知られる。 水郡線は1時間に1~2本というローカル線。車窓には田園や里山ののどかな風景が広がる。今年は全線開通して90周年にあたり、12月にかけて沿線の自治体や駅で様々なイベントが催される。 袋田の滝は日本三名瀑の一つとされ、高さ120メートル、幅73メートル。11月中旬~下旬には周辺のカエデ、モミジ、クヌギ、ナラなどが赤や黄に色付く。2か所の観瀑台が設けられており、違った角度から滝と紅葉を楽しめる。時間があれば、大子町内の日帰り温泉に寄るのもいい。海と山の美景を堪能し、目と心をリフレッシュできた幸福なひとり旅となった。 文/山脇幸二 写真/齋藤雄輝 茨城県天心記念五浦美術館 ■9時30分~16時30分/月曜(祝日の場合は翌日)休/210円/常磐線大津港駅からバス15分、五浦美 術館前下車すぐ/☎0293・46・5311 天心邸、六角堂(茨城大学五浦美術文化研究所) ■8時30分~16時30分(季節により異なる)、/月曜(祝日の場合は翌日)休/400円/☎0293・46・0766 ※「旅行読売」2024年11月号の特集「はじめての鉄道ひとり旅」より