日銀・黒田総裁会見4月27日(全文3完)2%目標は適切、引き下げは考えていない
ご指摘のことはまったく当たらない
黒田:演説じゃなくてご質問だけにお受けしますけども、点検の中でもかなり明確に申し上げているように、やはりこの粘着的な適合的期待形成というのは、かなり明確になったということは事実でありまして、これが根っこにあって、さまざまな一時的な要因が起こったときに実際の物価上昇率が下落して、それが粘着的な適合的な期待形成と相まって、一時1.5%程度の予想物価上昇率になったわけですけれども、その後、低下して今現在に至っているということでありまして、ご指摘のことはまったく当たらないというふうに考えています。 読売新聞:それでは質問が終わりましたので、これで記者会見を終わりたいと思います。ありがとうございました。 日経QUICKニュース:すいません、当ててもらったんですけど。 黒田:じゃあどうぞ。 読売新聞:いらしたんで、すいません。 黒田:どうぞ。
5月以降も減額していくのか
日経QUICKニュース社:日経QUICKニュースの川上と申します。ちょっと2点ございまして、まずETFについてなんですけれども、4月はまだ買い入れが1回だけということでして、今まで続けていた設備投資・人材ETFも買わなくなってきているというのが現状だと思います。 マーケットの観測ではあるんですけれども、TOPIXが0.5%とか1%とか超えた日には、今までの例ですと買っていたものが4月にはそうではなくなったということで、なんらかの方針変更があったかと思われるんですけれども、その辺りのお考えをお聞かせいただきたいのと、あとは国債の買い入れ方針についてなんですけども、4月は3月に比べて買い入れ額、減額されています。市場機能の観点から減額したということはあると思うんですけれども、また金利が低下してきている現状、5月以降も減額していくということあるのかどうかということも併せてお聞かせいただければと思います。 黒田:ETFの買い入れにつきましては点検後の発表でも申し上げているとおり、12兆円の上限の下でめりはりをつけた買い入れを行うということに尽きます。国債につきましても先ほど申し上げたようなことでありまして、基本的にプラスマイナス0.25%の変動幅を明確にして、その下で国債市場の機能度が高まるということを期待して行っているということに尽きます。 読売新聞:ではよろしいでしょうか。では会見を終わりたいと思います。ありがとうございました。 (完)【書き起こし】日銀・黒田総裁会見4月27日