<小野正利>32年前、「You're the Only…」のミリオンヒットで人生激変 “同期”のミスチル、広瀬香美への思いも語る
バンドをやっていたため、年末はライブをするもんだと漠然と考えていたが、紅白が決まると、「親戚一同の喜び方がすごかった」という。
「親戚や同級生が増えました(笑)。これはもう、親戚孝行として良いことなんだなと思って。そのとき、祖父母の中で秋田の父方の祖母だけが存命だったんですよ。その祖母が喜ぶならそれでいいと。紅白当日に美川憲一さんから『誰に一番見てほしいですか』と質問されて、『秋田の祖母です』みたいな答えをしたんですけど、そうしたら母方の親戚から大バッシングで(笑)。『正利は秋田のことしか言わない』と。そんなふうに親戚が盛り上がってましたね」
「多くの人が見ているんだなと思ったら本番はやっぱり緊張しました」と言いつつも、「そうそうたる方々が出場しているので、本物に会えたことがうれしかったですね」とも。
「森進一さんにごあいさつしたら、優しい方で、『小野さん、いつもテレビで見てますよ。いい声してますね』って言っていただいて、恐縮しました。うちの母が森さんが好きなので自慢してやりました。あと、小林旭さんが出演されていたんですけれど、今から32年前なので多分、今の僕より年下(当時54歳)だったんじゃないかと思いますけれど、とんでもない貫禄でした」
また、同年の紅白ではXのYOSHIKIさんが紅白のテーマソング「TEARS(ティアーズ)」を作って出場歌手全員で歌うコーナーもあった。
「NHKの方が割り振りを考えて、僕とXのボーカルのTOSHIさんを並ばせて2人で一緒に歌うパートがあって。そうしたらTOSHIさんからリハーサル終わった後に、『小野さんは声が高いから、僕の上(のパート)を歌ってくださいよ』って言われて、『何言ってんですか、一緒にユニゾン(同じ高さの音)で歌いましょうよ』って言って(笑)」と32年前の紅白の裏話を明かした。
最近はリバイバルブームで、1990年代をヒット曲で振り返るようなテレビの特番なども増えているが、32年活動を続けている小野さんだからこそ、声がかかることも多いという。