なぜやる?休場力士が続出し新型コロナ恐怖で琴貫鐵が電撃引退でも大相撲初場所強行の異常事態にネットは批判炎上!
まさに異常事態となっているが、相撲協会はガイドラインを厳守し感染予防対策に万全を期した上で強行開催を決定した。PCR検査で陰性の力士、関係者しか集まらないとはいえ、全員を完全隔離した上で開催するわけでもなく途中で感染するリスクもはらんでいる。そこに出場する力士の不安な感情を象徴するような琴貫鐵の”電撃コロナ引退”となった。ネット上は、琴貫鐵の引退を賛同、支持する声と同時に相撲協会への批判で大炎上した。 「勇気ある決断」「賢明な判断」とする意見が多い一方で、琴貫鐵の人権侵害を訴える声もある。元々、糖尿病などの基礎疾患を持っている人が多い角界において、新型コロナ罹患は、命にかかわる危険性がある。それらを踏まえた上で、協会の健康管理に対する意識の欠如を指摘する声も目立った。 「仕事より命」を最優先した琴貫鐵の決断を「賢明」とする意見は「人命より伝統、開催を優先しているのでは?」という協会への批判の裏返しだろう。選手の人権に配慮している米国では新型コロナ感染を危惧して参加を拒否したMLB、NFL選手も少なくなかった。 企業対しても、政府は在宅勤務を推奨しており、企業側は「安全配慮義務」があり、それが担保されていない場合、社員は出社拒否できる。相撲協会は、これだけの感染者を出しているのに、陽性反応者と濃厚接触の可能性のある者を排除して感染予防対策をしているだけで、働く場所、つまり本場所の「安全配慮義務」を果たしたと言えるのだろうか。力士の心のケアもまったくない。ある意味、ハラスメントだ。もちろん「全国で最多感染者の出ている東京で開催することが信じられない」「どんな神経をしているのか」などの初場所開催を強行することに対しての批判も殺到している。 今回、1都3県に発令された緊急事態宣言では、各種イベントの自粛は要請されておらず、「入場者数の上限が収容人員の50%か、上限5000人の少ない方」との厳格な条件での開催は許可されている。 相撲協会は場内のドアをすべて開放して換気に気をつけ、消毒、検温、アルコール販売を禁止、席での飲食を禁じて別に飲食スペースを設け、定員4人の升席に2人とソーシャルディスタンスを保ち、密を避けて規制退場をするなどの万全の対策を打ち出してはいるが、肝心の力士の安全性が担保されているとは言いがたい。 複数のメディアに掲載されたコメントによると、芝田山広報部長(元横綱大乃国)は、「取組は濃厚接触に当たらないと専門家の先生も言っていた」と説明したという。 厚生労働省の施設等機関である国立感染症研究所は、濃厚接触者の定義を「気道分泌液もしくは体液などの汚染物質に直接触れた可能性が高い者」「手で触れることのできる距離で、必要な感染予防策なしで15分間以上の接触があった者」としている。