プロ2戦目でメインの横山葵海、グッドマンからダウンを奪った前日本バンタム級王者の富施郁哉と互角のスパー披露
プロボクシング興行「3150×LUSHBOMU vol.3」(21日、ツインメッセ静岡)で、プロ2戦目にしてメインイベンターを務める2022年全日本選手権バンタム級優勝の横山葵海(あおい、23)=ワタナベ=が3日、東京・品川区のワタナベジムで練習を公開。東洋太平洋スーパーフライ級5位のデンマーク・ケビド(28)=フィリピン=と闘う同級8回戦に向けて、順調な仕上がりをアピールした。 プロ2戦目で東洋太平洋ランカーと対戦する横山は、前日本バンタム級王者の富施郁哉(26)=ワタナベ=と2ラウンドのスパーリングを披露。互角の内容で実力の高さを示した。 「試合に向けて相手を想定しながらやっていっている。あと少しですけど、さらに追い込んで試合に臨みたいと思います。プレッシャーはあるけど、特に考えずに自分の動きを出していったらいいかなと思っています」 富施は22年5月にオーストラリア・ニューカッスルで、24日に東京・有明アリーナで4団体世界スーパーバンタム級統一王者の井上尚弥(31)=大橋=に挑戦するIBF、WBO1位のサム・グッドマン(26)=オーストラリア=と対戦し、10回判定負けしているが、3回に左ストレートでダウンを奪っている。富施は横山について「グッドマンよりパンチ力があります」と太鼓判を押した。 大阪市出身の横山は3歳で極真空手を始め、小学3、4、5年生と全国大会を3連覇。中1でボクシングに転向した。大阪・浪速高から拓大へ進学し、2022年全日本選手権バンタム級で優勝。4年時には主将を務め、24年パリ五輪を目指していたが、バンタム級が実施階級から外れたこともあり、今春の卒業後にプロ転向した。7月に東京・両国国技館で53キロ契約6回戦として、22年遼寧省選手権52キロ級優勝のワン・ハオ(中国)とプロデビュー戦を闘い、鮮烈な2回TKO勝ちをおさめた。 プロモーターを務める元世界3階級制覇王者の亀田興毅氏(38)はスパーリングを見守り「良い感じで仕上げているんじゃないですか。バンタム級の前日本チャンピオンを相手に堂々とした闘い方をしていた。余裕を感じさせる。レベルが高い。とてもデビュー2戦目とは思えない。パンチのバリエーションが多いし、足運びもうまい」と称賛した。 横山は富施やWBOアジア・パシフィック・スーパーフライ級王者の川浦龍生(30)=三迫=らと最長6ラウンドのスパーリングをこなしてきた。東京・大田区の大田ナーシングホーム翔裕園で契約社員として週2日程度、介護の仕事をしているが、約1カ月前からは休みをもらってボクシングに専念している。