愛犬が元気な今だからこそ準備しておきたい。ペット供養を手掛ける住職が教える<いい霊園>を選ぶポイントとは
環境省が公開しているパンフレット「ペットの終活ノート」によると、犬の平均寿命は約14.6歳だそう。いつかはやってくる愛犬とのお別れをどのように受けとめればよいのでしょうか。今回は、愛知県岡崎市にある圓福寺住職の小島雅道さんが、ペット供養の際に経験したエピソードとともに、愛犬の最後に私たちができることを紹介します。小島さんは、「ほとんどの場合、ワンちゃんは、飼い主さんよりも先に亡くなります」と言っていて――。 【書影】大切な家族とのお別れを、どう受けとめてどう生きていけばいいのか――。小島雅道 『愛犬が最後にくれた「ありがとう」』 * * * * * * * ◆お別れをする前、元気なうちに飼い主さんができること ペットは話すことができません。調子が悪いことを知らせることもできません。 けれども、いつもより食欲がない、トイレの回数がいつもより多い(少ない)、元気がないなど、何かしら兆候はあります。 少しでも早く気づいてあげることが大切です。 命がある限り、私たち人間も動物も、必ず死を迎えます。 ほとんどの場合、ワンちゃんは、飼い主さんよりも先に亡くなります。
◆元気なときから準備をしましょう 今、かわいいワンちゃんと楽しい毎日を送っている人にとっては、ペットの死はまだ先のこと、まだ考えたくない、目をそらしたいことかもしれません。 でも、一つお伝えしたいのは、愛犬が健康な今だからこそ、元気なときから準備をしましょう、ということです。 現実的には、まだ子犬のうちから亡くなったときのための情報を集めたり、調べたりすることはないかもしれません。 ただ、いよいよ危ないというときになってから初めて調べるのでは、遅すぎます。 少なくともそれよりもずっと前の段階で、霊園を調べてみたり、実際に近くまで行ったり、霊園にお参りに来ている方から評判を聞いてみたりするのもいいでしょう。 時間に余裕があるときにこそ、行ってみてください。
◆いい霊園を選ぶポイント 良心的な、いい霊園を選ぶポイントはいくつかあります。 たとえば、動物保護団体に寄付をしている、ボランティア活動をしているか。これは、受付に募金箱があるか、ポスターが貼ってあることなどからわかります。 個人的には、霊園をやっている方ご自身がワンちゃんを飼っている、もしくは飼ったことがあるかどうかも大事だと思います。 私は里親もやっていますが、やはり飼った経験がないと、動物に本当に愛情を持ちにくいのではないのでしょうか。 そして、火葬のときに火葬炉のところまで行って、ちゃんと立ち会えるかどうか。火葬にちゃんと立ち会って、飼い主さん自身でお骨拾いをすることが大事です。 飼い主さんが見ていないところでお骨拾いをしてもらってお骨を返してもらうのではなく、目の前でできるかどうか。それをさせてくれるのが立ち会いです。
【関連記事】
- 5歳の兄と3歳の弟がトイプードルを取り合った結果、死なせてしまい…「かける言葉も見つからない」と自らを責める両親に住職が伝えたこととは
- ペットの死に直面し「こんなに辛いなら最初から飼わなければ」と悲しむ飼い主に住職は何を伝えたのか…別れを前にした時<いちばん大切なこと>
- 「使っていた車いすを一緒に棺に入れてあげたい…」ヨークシャーテリアの葬儀で飼い主の願いを住職が断ったワケとは
- YouTuber大愚和尚 人生を変えたい時に立ち返るべき場所とは?「運命」だけ見て不幸を嘆いてもなにも改善されません
- YouTuber大愚和尚 なぜ大好きだった相手を死傷させるほど憎むのか?妄想と異なる方向に事が運ぶからこそ人は怒りを抱く