インフル感染者増加で混乱、年末年始の休日・夜間診療所【宇部】
インフルエンザの感染者数が急増した影響で、年末年始にかけて、宇部市琴芝町2丁目の休日・夜間診療所には受診者が殺到した。市地域医療対策室によると、12月30日~1月3日の5日間の小児科と内科の受診者数は1855人(速報値)で、昨年度同期(1320人)の1・41倍にも上った。 12月30日には最多の513人(外科、歯科含む)が受診。昼間に受け付けた患者の診察が夜間まで続き、薬の受け渡しが翌31日未明にまで及んだことを受け、31日~1月3日の4日間は内科のみ夜間受付を中止。診察時間を午前9~10時半、午後1~3時に限定する緊急措置を講じた。 通常、医師1人体制の内科は、31日を除く4日間を2人体制に増員。発熱外来でトリアージをかけ、多くの患者はインフルエンザや新型コロナの検査のみを行い、いったん帰宅させて電話診察を行うなど、可能な限り効率的な診断を行った。 しかし、同診療所の駐車場には限りがあり、福祉会館や琴芝小に誘導された上、診察受付まで1時間以上も建物の外で並ばざるを得ない状況となり、会計処理や薬の受け渡しまでに長時間を要した。 受診者のほぼ半数がインフルエンザ患者で、新型コロナ患者も増加傾向にあった。薬の在庫も切迫したが、何とかやり繰りしたという。 市では、今回の状況を踏まえ、医療事務担当者、医師などからも意見を聞いて診療の効率化を進め、可能な限り受診者の待ち時間を少なくする対策を講じる考え。一方で、同診療所は休日・夜間の初期救急患者に対して応急的な診療を行う場所であることから、不急の受診は控えるよう、市民の理解も呼び掛けていく。