〝日本一長い私道〟を疾走 初開催「うべサイクルカップ」に228人【宇部】
〝日本一長い私道〟として知られる宇部伊佐専用道路を舞台にした自転車ロードレース「うべサイクルカップ」が8日、初開催された。船木インターチェンジを発着点に流川までの往復18・2㌔のコースで、プロ、経験者、一般、小学生などの6部門に計228人が出場し、普段は入ることができない道路からの景色を楽しみながら駆け抜けた。 自転車を使った観光コンテンツづくりの一環として、市が将来の国際ロードレース大会開催も視野に入れた実証イベントと位置付けて実施。道路を所有するUBE三菱セメント(小山誠社長)やプロチーム・ヴィクトワール広島の協力で実現した。同道路が一般参加型のイベント会場となるのは、1994年の広島アジア大会ロードレース部門の開催以来30年ぶり。 楠こもれびの郷での開会式では、篠﨑圭二市長が「定員の3倍以上の申し込みがあり、このレースの可能性を感じた。普段は美祢市伊佐地区から宇部の湾岸まで石灰石を運ぶための専用道路。宇部が持つ大きな特徴として生かしていきたい」とあいさつした。 プロ選手8人によるタイムトライアルが開幕を飾った後、参加者たちは晴れた冬空の下で競技やサイクリングを満喫。VC福岡ユースの石田龍臣選手(中学1年)は競技仲間と3人で参戦し「道がとてもきれいで走りやすく、スピードも出て気持ちよかった。今度はもっと長距離で挑戦してみたい」と話した。 こもれびの郷ではプロ選手との交流会、地元キッチンカーが並ぶ食のイベントもあり、多くの人々でにぎわった。 市は、市内の観光スポットを自転車で散策するツアー「ポタリング宇部」の準備も進めており、今大会の参加者にもアンケート調査を実施するなどして、今後の方向性を探っていく。