休業要請を全面解除 大阪・吉村知事が会見(全文3完)ゼロリスク目指していない
これまでの総括を行う目的を確認したい
Lmaga.jp:エルマガジンの岡田です。先ほど総括を、これまでの総括を行うというふうにおっしゃっていたんですけれども、その目的っていうのを確認したいなと思ってまして。例えばこれから第2波が来たときには陽性者が増加して黄色信号・赤信号がつくかもしれないっていうふうになったときに、分析などをする目的っていうのは府民や事業者への負担をなるべく減らせるようにというか、最小限の要請だったり対策で抑え込めるようにするっていうのが目的になるんですか。 吉村:ええ、目的はまさにおっしゃるとおりです。要は結果論をああだこうだ言って批判するとかそういう目的は僕はまったくなくて、そういう思想もあまりない性格なので。ただ、やはりこれは冷静に分析する必要はあるだろうというふうには思ってます。それはなんでなのというと、これで完全に終わりといえばともかく、そうじゃなくて第2波、第3波が来る可能性が、当然、想定しなきゃいけません。同じような波が来たときに、われわれはどの程度まで府民の皆さんにお願いするのか、事業者の皆さんにお願いするのか、そこの中身をこれから詰めていきたいと思ってます。 今までと同じことをすれば、また同じ波が来ても抑えれるとは思いますが、それに伴う犠牲というのがあまりにも大き過ぎるので、僕はそう思ってます、そうじゃないかという疑問を持ってます。ですので、ただ、これは今だから言えることであって、その当時はやっぱり誰も分からなかったことだと思います。であるならば、やっぱりそこの過去の分析っていうのをやって、次の波が来たときに府民の皆さんや事業者の皆さんに、前やったのを、ほとんど全面、休業要請とか、全面、外に出ないでくださいとか、そういうのではないやり方で感染の爆発拡大を抑えながら社会経済活動を維持させることができないかっていうのを事前に考えておきたいというのが基本的な考え方です。
緊急事態宣言の数日後に減って違和感感じた
もし今回ぐっと上がってきて抑え込んだのが、今までやった全てのことと同じことをやらないと同じ効果が得られなかったっていうような分析結果であれば、また同じことをお願いしなきゃいけないんだろうと思ってます。でも果たしてそうなの? っていうのが、「大阪モデル」の数値を分析しただけで僕自身も思ったところでもあります。 もともとこれ、最初に僕が違和感を持ったのが、緊急事態宣言が出たときに、僕は府民の皆さんにメッセージを発信しました。それは政治家として発信しました。14日先までの未来は変えることはもうできない、決まっている。でも14日先の未来は変えることができるから、みんなで協力して14日先の未来を変えていこうという発信をしました。14日間はこれから必ず増えると思うと。でもそこに、増えるけど皆さんそこに、もうある意味、それはもう受け入れようと。これはもう今、決まった事実で、14日先までの未来は決まってるから、どれだけ感染者が増えても受け入れよう。でもその先の、14日先の未来は僕らの力で変えられるから、それは緊急事態宣言の措置後、僕らの努力によって未来を変えられるので、それは変えていきましょうと。で、緊急事態宣言期間中になんとかこの感染拡大を抑えて命を守りましょうという、そういう発信をしました。 それはさっき言った14日のあの期間があるからそういう発信をしたわけですけど、その発信をして、もう数日だったと思いますけど、ほとんど増えずに逆に減っていったので、あれって思った、違和感を感じたのが1つ。ただ、当然、医療は非常に感染者も多かったですから、僕はそれは良かったと思ってますし、それどころじゃないこと、いろんなことに対応してましたけど、僕の中で引っ掛かってたのは、常に疑問はちょっとあったんです。なんであの緊急事態宣言後の14日間、増えなかったんだろうと。僕は発信しましたから、そういうふうに府民の皆さんに。そう思ってましたし。でも現実、増えなかったんです。まずそこで違和感を感じてたのと。 ただ、そのときいろんな仕事があったからそれに無我夢中でやってましたけど、それで延長ってなったときに、やっぱり出口はきちんとつくるべきじゃないかということと、「大阪モデル」の数値の検証をし始めると、そのときの違和感がなんとなく僕の中ですとんと落ちてきたと。実は3月末の段階でこれは一定程度、感染ピークというのが終えてたんじゃないか。数字はその後、出てきますけどね。という疑問がすごい、「大阪モデル」を作ったときに僕は感じたんです。