突然「学校に行きたくない」と言われたら?行き渋りの理由と保護者ができるサポート【プロが解説】
「学校に行きたくない」を見逃さない 不調のサインは
お子さまが「学校に行きたくない」と感じても、保護者のかたに伝えられない場合もあります。 それでも、お子さまの様子を注意深く見守れば、不登校につながる兆候を見つけやすくなります。ここでは、お子さまが「学校に行きたくない」と感じている時に示しがちなサインをいくつかご紹介します。 ここに挙げたこと以外でも、「目を合わせてくれなくなった」「自室から出てこない」「部活を辞めたいと言い出した」などの変化が起きる場合もあります。 【頭やお腹が痛くなる】 学校に行こうとすると頭痛や腹痛を感じたり、じんましんが出たりするお子さまは多いです。 また、どうしてお腹が痛いのか原因がわからず、あとから気持ちが追いついてきて、学校に行きたくないからなんだ、と気付くこともあります。 【寝つきが悪くなる・朝起きられない】 寝つきが悪そう、朝なかなか起きてこない、といった状態が続くようなら、お子さまが何らかの悩みを抱えているのかもしれません。 ただ、前述のOD(起立性調節障害)によって睡眠リズムが乱れている可能性も。 お子さまの様子を見ながら、「どんなふうにだるいの?」など詳しく話を聞いてあげることも大切です。 【疲れているように見える・イライラしている】 「すごく疲れているようにみえる」「最近イライラしているみたい」などは、学校に行きたくないと感じている初期サインかもしれません。 注意深く見守っていれば、微妙な変化があった時に必ず気付けるはずです。 【口数が急に減る、増える】 学校でいじめや友達とのトラブルがあった時、お子さまは無意識に「学校のことは考えたくない」と感じるため、ご家庭では口数が減るかもしれません。 逆に、小学生のお子さまの中には、学校で受けたストレスを紛らわそうと、保護者のかたに甘えたり、よくしゃべるようになったりすることもあります。
子どもの「学校に行きたくない」と向き合うサポート
お子さまが「学校はイヤだ」と言い出したり、実際にしばらく休んだりしている時、保護者のかたは「何かあったんじゃないか」「このままで大丈夫?」と、心配になってしまうことでしょう。 しかし、保護者のかただからこそできることもあります。 できることから少しずつ、試してみてください。 【ゆっくり休ませる】 「学校に行きたくない」と感じる時は、心身が元気をなくしているもの。 まずは数日間学校を休ませて、次の行動を起こすための体力や気力をチャージさせてあげましょう。 【話をしっかり聞いてあげる】 お子さまは、口には出さなくても「自分の気持ちを誰かにわかってほしい」と感じています。 特に、一番近い存在である保護者のかたに対しては無意識のうちに期待を寄せているのではないでしょうか。 学校に行きたくない理由などを無理に聞き出すのはよくありませんが、話し始めた時はじっくり聞いてあげてください。 【生活リズムを整えるサポートをする】 長期休み明けなどでお子さまの生活リズムが乱れている時は、保護者のかたのサポートが大いに役立ちます。 食事の時間を固定したり、決まった時間に起床・就寝できるよう声をかけたりしてあげましょう。 ただし、OD(起立性調節障害)の可能性もあるので、お子さまが「朝起きた時にめまいがする」などの症状を訴えるようなら、医療機関で受診したほうがよいでしょう。 【ゲームや動画についてルールを話し合う】 学校を休んでいる期間、基本的には規則正しい生活ができるようサポートしてあげることが大切です。 自宅で過ごす時間が多いと、動画やゲームにハマって昼夜逆転の生活になるお子さまも多いので、「ゲームは1日何時間までにする?」などと話し合ってルールを決めるとよいでしょう。 ただ、お子さまがストレスを感じているようなら、1週間など時間を区切って飽きるまで好きなことをさせてあげるのもよいと思います。 【学習のサポートをする】 お子さまが勉強に対して不安を感じているようなら、「どの教科・単元が心配なのか」を聞いてあげるとよいでしょう。 お子さまが小学生なら、一緒にスケジュールを立てて学習のサポートをしてあげるのもおすすめです。