突然「学校に行きたくない」と言われたら?行き渋りの理由と保護者ができるサポート【プロが解説】
「学校に行きたくない」を相談できる窓口
お子さまから「学校に行きたくない」という思いを訴えられたら、まずは担任や学年主任の先生に相談してみてください。 それでも、解決が難しそうな時は学校の校長や副校長(教頭)、養護教諭など別の先生に話してみてもよいでしょう。 通っている学校に限らず、青少年相談センターや各自治体の適応指導教室、児童相談所など専門家の力を借りるのもおすすめです。 お子さまが精神的にひどく落ち込んでいる、ひどい不眠などが見られる、などの場合は心療内科への相談をすることも考えられます。 以下の厚生労働省のサイトなどで相談先を探すこともできますので、お子さまの様子に合わせて活用してみてはいかがでしょうか。 厚生労働省「こころもメンテしよう~若者を支えるメンタルヘルスサイト~」
どうしても学校に行けないときは
心身を休ませてもお子さまが「学校に行く気になれない」と訴えるなら、フリースクールや通信制高校を検討するのもひとつの方法だと思います。 ちょっとした環境の変化で、お子さまの気持ちや行動が変わることも珍しくはありません。 中学校で教員をしていたころ、2年生の時ほとんど登校できなかった女子生徒がいました。 しかし3年生からは「高校受験のため」と週2~3回通学するようになり、第2志望の高校に合格しました。 進学した高校は同じ中学の同級生がいない大規模校で、最初は前向きではなかったものの、入学時には気持ちを切り替え、新しい環境の中で彼女はのびのびと過ごすようになりました。そして、生徒会役員として活躍するほどに成長したのです。人はいつからでも変われる、成長できると思った出来事でした。 保護者のかたが「あなたは大丈夫だよ」と信じてあげることで、今はつらさを感じているお子さまも、力強く未来を作っていけるのではないでしょうか。
まとめ & 実践 TIPS
お子さまが学校に行かない時期が続くと、保護者のかたも不安や辛さを感じるでしょう。 しかし、「我が子の問題だから」とご家庭だけで解決しようとする必要はありません。 学校や専門家の力を借りたり、信頼できる友人・知人に相談したりしてみてください。 お子さまが前向きに歩んでいける方法を見つけられるよう願っています。
プロフィール 信田雄一郎 11年にわたり中学校で教員を務めたのち、現在は愛知県豊田市でフリースクール「Tao Haus」を運営。