突然「学校に行きたくない」と言われたら?行き渋りの理由と保護者ができるサポート【プロが解説】
【「学校に行きたくない」理由3:勉強ができない・勉強がつまらない】 「学校の勉強についていけない」「勉強がつまらない」など学習に関する不調が行き渋りの原因になるケースは、特に中学生や高校生によくあります。 中学以降は定期テストの順位が公表されるなど、自分の学力が「見える化」される機会が増えます。 そのなかで思うような結果が出せない場合は、「勉強がつまらない」と考えるお子さまも出てくるでしょう。 また高校には同じような学力の生徒が集まるため、「中学では成績上位だったのに、定期テスト順位が300人中280位」といったことも起こり、学校への意欲が下がる場合もあります。 【「学校に行きたくない」理由4:先生との折り合いが悪い】 小学生の場合は、「担任の先生と合わない」という理由から行き渋りを始めるケースが非常に多く見られます。 中学や高校と異なり、小学校では担任の先生が1日にわたってクラスの授業や学級活動を担当します。 子どもが、先生に対して「こわい」などのネガティブな感情を抱いてしまうと、「学校に行きたくない」という思いに発展しやすいようです。 【「学校に行きたくない」理由5:人間関係のトラブル・いじめ】 同級生や先輩とのトラブルが原因で不登校になるケースは、昔から見られます。 ただし近年は、SNSやチャットアプリの登場によって事情が変わってきました。 「あの子はクラスのカーストで下のほう」「なんとなく周りから浮いている」などいじめにつながりやすい人間関係が、目に見える形で認識されやすくなってしまったのです。 そのため、「チャットアプリのグループから外されたから友達に会いたくない」といった理由で行き渋りを始める中学生・高校生も多くいます。
【「学校に行きたくない」理由6:無気力・不安など】 はっきりした理由がわからないこともよくあります。 無気力や不安の背後には、人間関係のトラブルや勉強への不安、思春期特有の体調変化など複数の原因が絡み合っている場合がありますが、それらをうまく認識できない、言葉にできない状態とも言えます。 そのため、語彙(ごい)が少ない低学年のお子さまほど「なんとなくイヤだ」というケースが増えます。 【保護者のかたの体験談】 保護者のかたから寄せられた体験談をご紹介します。以下のような理由で、学校に行きたくないお子さまがいます。※ 「クラスの雰囲気が悪く、『意地悪な子が何人もいて疲れる』と子どもから言われました」 (中学3年生の保護者) 「学校が大好き、というわけではないようで、朝になると『お腹が痛い』と訴えてきます。でも、登校すればそれなりに楽しく過ごしているようで……。どう対応すればよいか毎日悩みます」 (小学1年生の保護者) 「コロナ禍で行動制限があった時期、クラスでゲーム対戦が流行しました。でも、我が家はゲームを持たせない方針だったので、子どもは友達と共通の話題がなく、いつの間にか孤立。毎日泣いていました」 (中学1年生の保護者) 「中学入学から間もない時期、午前中に泣きながら帰宅。定期テストや部活、委員会などで急に忙しくなり、心が限界に達したようでした」 (中学1年生の保護者) ※出典:お子さまは「学校に行きたくない」と言うことがありますか? 調査地域:全国 調査対象:小学生・中学生・高校生のお子さまをお持ちの保護者のかた 調査期間:2023年1月30日~2023年2月24日 調査手法:WEBアンケートによるベネッセ調べ 有効回答数:1,537名