15年ぶりに世代交代した老舗グランメゾン〈アピシウス〉の4代目シェフが、フランスの伝統を継承し進化させる!
“鰻のパイ包み焼き ポルト酒風味”は、“蒲焼き”をイメージした和仏折衷のひと品。鰻、フォアグラ、帆立貝のムースがパイの中で三位一体となり、濃密な至味が生まれる。白ワインバターの酸味とポルト酒の甘味がバランスよく、アンチョビも乙な味わい。
さすが日本を代表するグランメゾンとあって、ワゴンサービスも充実。“熟成されたフランス産ナチュラルチーズをワゴンから”(2970円)では約16種類のチーズが用意されている。“デセールのセレクション 季節のガトー、アイスクリームとシャーベットをワゴンから”(ケーキ各種 1カット1540円~、アイスクリーム・シャーベット 1クープ880円)では8種類のケーキ、4種類のアイスクリーム、5種類のシャーベットからチョイスできる。コースの最後に提供されるミニャルディーズ(小菓子)もワゴンでは、20種類以上が提供されていて圧巻。 アラカルトで自由にセレクトするのもいいし、スペシャリテが組み込まれたコースを注文するのもいい。
〈アピシウス〉で食事をするのなら、ワインも飲まないわけにはいかない。ワインは国内有数の質と量を誇っており、オープンから受け継ぐフランスを中心とした約3 万本のワインがある。充実しすぎていて、どれがいいかわからなくても、情野さんをはじめとした優秀なソムリエ陣に相談すればOK。 “アンリ・ジロー エスプリ ナチュール ジー”(2750円)はピノ・ノワール主体の辛口シャンパーニュで、濃厚な果実味と複雑なミネラルが感じられる。優雅な味わいで、最初の一杯にふさわしい。前菜や魚介類にぴったりなのが、“マルシャン・フレール モレ・サン・ドニ トレ・ジラール ブラン 2019”(3850円)。凝縮した果実味と樽のニュアンスがあって、料理に華やかさを与えてくれる。“シャトー・マラルティック ラグラヴィエール ペサック・レオニャン 2010”(3850円)は是非ともメインディッシュに合わせたい赤ワイン。タンニンが豊かで力強く、紫がかったガーネット色が美しい。肉の旨味をぐっと引き出してくれる。デザートワインには“アンリ・ジロー ラタフィア・シャンプノワ”(4400円)がおすすめ。シャンパーニュ地方で作られる甘口酒精強化ワインで、優美な甘さに柑橘系の香りが寄り添う。