五輪組織委、5者協議後に会見(全文1)チケット再抽選が必要なセッションも
それでもなお観客を入れる意義は
TBSラジオ:TBSラジオの澤田と申します。橋本会長に伺いたいんですけれども、尾身先生をはじめとする感染症の専門家から、金曜日の時点では、ほかの大規模イベントよりも厳しい基準を採用ということを提言されていたと思います。今回の決定、ちょっと異なる数字になっていると思うんですけれども、専門家の知を採用せずに上限を決めた理由について伺いたいのと、あと専門家からは矛盾したメッセージを発出することへの懸念というのが、その提言書の中にも書かれてたと思うんですけれども、それでもなお観客を入れてオリンピックをやる意義について、あらためて伺わせてください。 橋本:先日の尾身会長の提言におきましては、会場内での感染拡大のリスクを抑えるためには無観客が望ましいというご意見をいただきました。ご指摘をいただきました。その一方で、観客を入れたときのことも想定した提言をいただいておりました。多くの今までの国内外におけるスポーツイベントにつきましては実際に有観客で行われ、しっかりとしたエビデンスが示されているということもありますので、現段階としては、しっかりとした対応をすることによって、政府のイベント基準にのっとった形で開催が可能だというふうに判断をいたしました。 このプレイブック、バージョン1、2、3と、提案、提出させていただいておりますけれども、その感染を抑えるためのプレイブックについては、あるいは今までの組織委員会の感染対策については大変高い評価を尾身会長からいただきましたので、それをさらにまた徹底をして感染対策に努めていくことによって人流についても、ご指摘いただいたとおり、できる限りの対策を打ってやっていきたいというふうに考えているところです。 ただ、今もご質問ありましたけれども、状況によって、やはり大変困難な状況になっていく場合には、無観客というのは、当然そういった対応をしなければいけないというふうに思っております。また、こういう状況であるにもかかわらず、なぜ東京大会を実現しなければいけないのかというご指摘につきましても、世界的に、この東京大会というのはまず8年前に開催を約束させていただきました。状況が変わっていく中で、状況が変わったからこそやる必要がないんではないかというご指摘もしっかりと受け止めているところでありますけれども、今回、中止ということが尾身会長からも提言にはありませんでしたので、その部分については今までやってきたことの集大成として、しっかりとした対策を含めながら8年間の準備をしてきた東京大会を、開催に向けて努力をしていきたいというふうに思っております。 【書き起こし】五輪組織委、5者協議後に会見 全文2に続く