オリックスが繰り返す途中解任の黒歴史…効果はあるのか?
オリックスは20日、西村徳文監督(60)の辞任を発表した。球団がリリースした文書によると「辞任を要請し承諾された」という経緯で、事実上の解任。2軍監督の中嶋聡(51)が監督代行に就き、21日の西武戦(京セラドーム大阪)から指揮を執る。また同時に1、2軍のコーチの大幅な入れ替えも発表された。2軍打撃コーチの辻竜太郎(44)が一軍打撃コーチ、2軍バッテリーコーチの齋藤俊雄(36)が1軍バッテリーコーチとなり、1軍投手コーチの平井正史(45)が2軍投手コーチ、 1軍打撃コーチの後藤光尊(42)が2軍打撃コーチに下がり、空いた2軍監督代行には2軍投手コーチの小林宏(49)が就くことになった。 中嶋監督代行は球団を通じて「二軍監督の立場からこのチームを見ていて、選手が持つポテンシャルと可能性については大いに期待を抱いていました。残り67試合。やれることはまだまだあります。このままで終わるチームではありません。すべての戦力をひとつにして戦っていきます」とのコメントを残した。 オリックスでは、過去に4度、監督の途中解任を行ってきた黒歴史がある。オリックスの監督人事権を握っているのは、宮内義彦オーナー(84)で、いずれも“総帥”の強い意志が働き、大ナタがふるわれてきた。 近年では、2015年6月2日に3年目の森脇浩司監督が“休養” 、ヘッドコーチだった福良淳一(現GM)が監督代行となった。この時点で54試合を消化、19勝34敗1分で最下位に沈み、ちょうど自力Vが消滅したタイミングだった。今回も、この日が53試合目。西武に3タテを食らい(4連敗)16勝33敗4分けとなり、21日にも自力Vが消滅するタイミングで、オリックスが監督解任を決める“分水嶺“に合致していた。 大物新外国人のA・ジョーンズのあてがはずれ、開幕投手の山岡泰輔が故障離脱するなどの負の要素はあるが、投手陣には山本由伸、打撃陣には吉田正尚という日本を代表するクラスの軸を配しながらも5位の西武に7ゲーム差をつけらている現状に「戦力的には巻き返しが可能」と判断して首脳陣の交代を決意したようだが、果たして途中解任の効果はあるのだろうか。 オリックスの過去の4例で成功したのは1例のみだ。