老後の不安、介護の悩み...精神科医が説く「50代で陥りがちな問題」への対処法
頑張る介護は長続きしない
【介護】 遠方に住む親に介護が必要に。きょうだいと力を合わせているが、お金も体力ももう限界......。 京都に住む要介護の父(80代後半)。その父を世話していた母(80代前半)にステージⅣのがんが見つかり、抗がん剤治療が始まりました。きょうだいで役割分担して、私も月2回ほど東京から手伝いに行きますが、お金も体力も限界です。(55歳・男性)
――子どもが犠牲になるのは親も不本意。親孝行のつもりで、自分を優先して。―― 介護の問題は、まずケアマネジャーさんなどその道のプロに相談するのが先決ですね。そのうえで、介護を受ける親御さんの状態やアナタの経済状態、ライフスタイルも考えながら、無理のないところで折り合いをつけるしかありません。 親がかわいそうだからと無理をして頑張る人がいますが、親から見たら、自分のために子どもが窮地に追い込まれるのは不本意でしょう。ここは親に甘えて、多少のことは我慢してもらい、自分の生活を優先するほうが親孝行だと思います。 もし自分のことしか考えず、子どもの都合などどうでもいいという親だったら、お互いさまなので、割り切って施設なり、病院なりに入ってもらえばいい。 どちらにしても、できることしかできないのですから、無茶をして自分を犠牲にしないこと。頑張る介護は長続きしないし、誰のことも幸せにしません。 ただ、「自分のことより親の面倒を見たほうが幸せ」という人は介護を優先してかまいません。その場合でも、自分の気持ちを第一にしているので、自分を優先していることに変わりはありませんので。
離婚したあとの人生をひとりで生きられるのか
【離婚】 子どもも巣立ち、もう夫とは離れて生きていきたい。夫の定年を機に離婚を決断していいでしょうか。 ひとり息子も大学を卒業して就職。自分の将来について考えることも増えました。来年定年で、もう会話もない夫。「死ぬまで一緒に暮らすことで自分は幸せなのか。もう解放してもらいたい」と強く思うようになりました。離婚したいです。(49歳・女性)