老後の不安、介護の悩み...精神科医が説く「50代で陥りがちな問題」への対処法
――離婚後の生活が晴々したものとは限らない。ひとりで生きていく覚悟はあるのか。―― 離婚してひとりで生きていくことに納得できていれば離婚すればいいし、迷いがあるなら、まだ納得できていないのだから、「動くな」。つまり離婚しないほうがいいですね。 それに、離婚したあとのことも、しっかり考えておく必要があります。離婚したのに同居していたり、復縁するなどわけのわからないことをする人がいるのは、離婚後の生活の見通しが甘かったから。 みな離婚すると晴々とした生活が待っていると思いがちですが、現実はシビアです。経済的な問題はもちろんですが、ひとりで暮らす寂しさや不便にも耐えなければなりません。 自分は夫の面倒ばかり見ていたという不満があるかもしれませんが、自分も面倒を見てもらっていたことを忘れてはいけません。お互いさまという認識が欠けているのです。 それまでは、夫という存在があったので、法的に守られている部分もあり、ある意味安心できました。そういう存在がまったくなくなってしまう。つまり、今までいた人がいなくなる状態を具体的にしっかり考えておくべきです。 寂しさに耐えかねて新しい相手を探したとしても、50、60歳になって、素晴らしい出会いがあるとはあまり期待できません。 今までずっと長く結婚生活を送ってきた人が、それまで以上に長くいられる人とめぐりあえる確率はほぼゼロでしょう。 離婚したあとの人生をひとりで生きられるのか。それでも離婚したいと決断できるのであれば、アテクシは何も言うことはありません。思う通り人生を歩んでください。
Tomy(精神科医)