遅すぎる台風10号 東海に接近へ 近畿から関東を中心に大雨災害への警戒続く
9月がスタートしたが、台風10号の影響が月をまたいで続いている。きょう9月1日(日)は、近畿から関東を中心に断続的に雨が降り、さらに雨量が増える見込み。新たな災害や被害の拡大に警戒が必要になる。台風10号は、今夜までに熱帯低気圧に変わる見通しだが、変わった後も大気の非常に不安定な状態は続きそうだ。
台風10号 近畿から関東中心に警戒続く
列島に大雨をもたらしている台風10号は、速度がとにかく遅く、ようやく東海道沖まで進んできた。今後も、ゆっくりとゆっくりと北上し、東海に接近、今夜までに熱帯低気圧に変わる見込み。そのご北陸方面へ北上を続け、日本海に抜けそうだ。 この台風の影響で、降り始め(27日)からの雨量は、えびの高原(宮崎)や天城山(静岡)で900ミリを超えるなど関東から西の太平洋側で記録的な大雨になっている。ここ数日は東海から関東を中心に大雨になっていて、土砂災害や洪水災害の危険度が特に高まっているが、きょう(日)もこのエリアで雨が降る見通し。
きょう(日)は、紀伊半島から関東にかけて断続的に雨が降りそうだ。山の南側斜面など同じような場所で雨が降り続き、さらに近畿や東海には午後、台風や熱帯低気圧の中心付近の活発な雨雲がかかる見込み。断続的に雷を伴った非常に激しい雨が降り、さらに雨量が増えそうだ。台風が熱帯低気圧に変わっても雨の降り方には警戒が必要で、西・東日本では あす(月)にかけて、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水・氾濫に厳重な警戒が必要になる。竜巻などの激しい突風にも注意したい。
一方、九州や中国地方、四国は日差しが戻るが、災害は遅れて発生することがあるため、急な斜面や川に近づかないなど警戒は続けてほしい。北海道も天気が回復するものの、東北は秋雨前線の影響で、所々で雨が降る見通し。
台風去って猛暑復活
台風が離れた西日本では、最高気温が広島で36℃、高知は35℃など35℃以上の猛暑日になる所がありそうだ。東・北日本では30℃以上の真夏日の所が多く、東京都心は31℃まで上がる予想。北海道は湿度が低めだが、そのほかは広く湿度が高く、不快な蒸し暑さになりそうだ。9月に入っても、熱中症対策は欠かせない。 (気象予報士:丸田絵里子)