ランボルギーニが悲願のDTM年間王者に! ピット裏の緊迫した様子を現地からレポートします【みどり独乙通信】
白熱のバトルに湧いたホッケンハイムリンク
欧州のモータースポーツを取材する池ノ内みどりさん。欧州では高い人気を誇る、DTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)最終戦を取材するためホッケンハイムリンクに行きました。そこでは、欧州のモータースポーツ人気が高いことを、あらためて感じることに。決勝日の模様をお届けします。 【画像】見ているだけでもワクワク! DTM最終戦のパドックなどを見る(27枚)
アウディとランボルギーニが王者争いすることに
チャンピオン争いが最後の最後まで持ち越されたことで、チーム関係者はもちろんのこと、ファンも応援に力が入ったことでしょう。日本のスーパーGTや世界の多くの箱車レースでは2名以上のドライバーが組んで参戦しますが、DTMのレースフォーマットは少し変わっているのが特徴。土日で各1回の予選と決勝レースが行われ、ドライバー交代なしのスプリントレースなのですが、それゆえタイヤマネジメントやピットストップのタイミング、レースマネジメントはドライバーひとりに委ねられます。 最終戦まで持ち越したチャンピオン争い。アウディのケルビン・ファン・デル・リンデ、ランボルギーニのミルコ・ボルトロッティ、メルセデスのマロ・エンゲルの3人がシリーズ王者を賭けた戦いに挑んだのでした。前日の土曜日のレースにて、アウディのファン・デル・リンデが見事にポール・トゥ・ウィンを決めて、よりチャンピオンに近づき、ランボのボルトロッティとはわずか2ポイント差で日曜日の朝を迎えました。メルセデスのエンゲルは、土曜日のレース結果(4位)によりトップのアウディのファン・デル・リンデと20ポイント差となり、実質的にチャンピオン争いからは脱落です。 日曜日の予選ではランボのボルトロッティがポールポジションを獲得し、予選トップ3に加算されるポイントのうち、ポールポジションに与えられる3ポイント(2位は2ポイント、3位は1ポイント)を獲得し、より余裕を持って決勝に挑みます。DTMでは予選時のサクセスウエイトは全員なし。前日のレースで優勝をしたアウディのファン・デル・リンデは、決勝レースでバラスト+25kgを積載するのでかなり不利なうえ、ランボのボルトロッティとはわずか0.255秒差の5位スタートとなり、かなりの苦戦を強いられることが予想できました。 この日はスターティンググリッドに出たあと、スタートは急いでコースサイドへ走り、ピットストップが始まる前にピットロードやピットウォールでの撮影をこなし、レース観察をしていました。最終戦とあり、どこのピットも応援に駆け付けたドライバーやチーム関係者の家族や友人、ゲストの方々がたくさんいます。
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