【2024年べスト展覧会】1万件を超える展覧会からトップ30を発表! ユーザー投票とTABサイト内の注目をもっとも集めた展覧会は?
コメントが寄せられた展覧会:梅津庸一、ヨコトリなど
ここでは投票とともに寄せられた熱いコメントをいくつかご紹介します。 惜しくも11位となった「田中一村展 奄美の光 魂の絵画」(東京都美術館)ですが、投票では多くの票が集まりコメントの熱気も印象的でした。 ユーザーからのコメント 幼少期の作品も参考程度に展示してる作家は珍しくはないが都美館のワンフロア全部が一桁代から二十代前半の鑑賞に耐える作品で埋め尽くされた美術館は初めての体験だったし、到達点のアダンはまだまだ先なのに既に一定のレベルに完成されていて笑ってしまった。絵が上手い人は絵が上手いなぁしか言えない位ずっと絵が上手くて凄いものを見た。(えふ) 国立ハンセン病資料館に見学に行ったとき、図書室の窓際でたまたま職員の方が一村の作品集を並べて写真を撮っているのを見たのが一村を知ったきっかけでした。二度見に行きましたが「秋色」と「白い花」はあまりにも作品の力が強すぎて近づけないほどでした。(八代 聡) ご本人の生き様・人生が丁寧に作品と共に展示され、解説や全体的な雰囲気から熱い思いが響いてきた。その思いが響いてきて心に刺さり、ラストの奄美編の作品群を干渉する頃にはいつの間にか涙が少し溢れていた。(miya) Tokyo Art Beatは日本全国の展覧会を取り上げています。東京在住のユーザーが多いので、こうしたランキング形式ですとどうしても東京の美術館で開催されたものが上にくる傾向がありますが、関西をはじめほかの地域で開催された展覧会についても、多くの投票やコメントが寄せられました。 ユーザーからのコメント 「梅津庸一 クリスタルパレス」(国立国際美術館) 40代前半にして国立美術館での個展が実現という点にまず驚かされましたが、極めて多数の出展数量と創作の意欲・意図・変遷、さらに美術の制度や教育への疑問、万国博覧会…様々な含蓄が込められた充実ぶりが強く印象に残りました。春の国立西洋美術館グループ展では終盤配置で微妙に霞んでいた感じが否めなかったのに対し、梅津さん個人の活動をメインに据えた展示空間・動線として終始構成。会期最終盤に急遽開催された浅田彰さんとの対談を始め、関連企画の充実ぶりも◎でした。2025年以降もSNS・動画配信や著述活動を中心にますます追い続けて行きたいです。 「鴻池朋子展 メディシン・インフラ」(青森県立美術館) 近年の青森県立美術館の個展・回顧展と比べても明らかに異質・極めて個性的なキュレーションで、こんなにも日本国内・世界各地の災害・疫病・戦争・事故…といった諸問題にコミットしてきた作家であったのかと改めて認識させられた一大企画でした。後半には他のキュレーター・学者・作家の方々による「プロジェクト・ラボ」も設けられ、独特感さらに際立つ仕上がりに。今後はサテライト会場・松丘保養園で観られたような、特定の題材をコンパクトでもさらに深く掘り下げるような展開にも期待したいです。 生誕130年記念 北川民次展―メキシコから日本へ」(名古屋市美術館) 2019年始に放送の日曜美術館から気になっていた画家でしたがその後はタブロー2点しか観る事ができず、ようやく念願の回顧展開催を知り1館目の名古屋まで行って拝見。アメリカとメキシコで身に付け日本に帰国後も継続された人物・動物の姿や表情を分かり易く描くリアリスティック表現。さらに第二次大戦後に関わった児童対象の美術教育にメキシコ時代からの憧れだったモザイク壁画制作の実現と、濃密内容でその生涯を知る事ができました。 (みなみむさし) 「AOMORI GOKAN アートフェス 2024 つらなりのはらっぱ」(青森県立美術館ほか) 「currents / undercurrents -いま、めくるめく流れは出会って」(国際芸術センター青森)を観覧しました。その中で、地元青森の現代美術作家・中嶋幸治を初めて知り、彼の実力に驚愕しました。ネットやSNSではあまり話題になっていなかったようですが、この点については、青森県内の美術館やアートセンターが連携したイベントであったため、個別に評価されるのはなかなか難しかったのではないかと想像しております。他の著名な作家の作品には好評が見受けられましたので、これはあくまで私の個人的な感想かもしれません。 中嶋の作品における、亡くなった友人のもとへ花弁を握りしめたまま追悼の旅を行った作品や、作家自身の介護生活を起点にした個人的な撮影行為、さらに展覧会終了までに枝を切り続けたパフォーマンスは、鑑賞者個々の視点を通じて社会への参与やレジスタンス、国内外の患難を抱く人々への呼応といった広がりを持つ構造を呈していたように思います。また、各作品のフレームも作家によって精緻に仕上げられており、その突出した技術力が前面には出ていないという表現にもただただ驚きました。 都内から初めて青森を訪れましたが、行ってよかったと思うと同時に、普段、華やかな現場や、有名作家、後ろ盾や社会問題を巧みに利用する作家が少なくない現代美術の世界で、私は一体何を見て、何に満足しているのか、この展覧会をきっかけに深く考えさせられた一年となりました。 (Take Yuki) 「オディロン・ルドン展」(岐阜県美術館) 圧倒的な作品数。ルドンが大好きだった高校時代の熱い心が蘇ってきました。来場者も少なくじっくりと作品と対峙できて良かったのですが、もっとたくさんの人に見てもらいたいなと思いました。 豊田市美術館「しないでおく、こと。― 芸術と生のアナキズム」 初めてアスガー・ヨルンの作品が見られて嬉しかった。ロシアの集団行動など初めて知ることができて良かった。豊田市美術館の企画展はいつも面白い。地方の美術館が意欲的な企画をしているのが素晴らしい。 「梅津庸一 クリスタルパレス」(国立国際美術館) 作品のボリュームも圧倒的だったし、壁面も効果的に使っていてまさにクリスタルパレスという感じだった。梅津庸一が特に好きというわけではなかったが、この展示を見て好きになった。作品も素晴らしいが、会場の使い方が良かった。 (前田薫子) 「森の芸術祭 晴れの国・岡山」 岡山の自然が季節と合っていて、全体的に作品とも関わり合っていてバランスが良かったと感じた。奈義の美術館が中心として核となっているから、できる芸術祭だったと思った。 「村上隆 もののけ 京都」(京都市京セラ美術館) 初日に行って、とにかく大変な目にあったが、今思い出すと語り継がれそうで面白かった。 「SIDE CORE 展|コンクリート・プラネット」(ワタリウム美術館) ワタリウム美術館を上手くつかっているところが素晴らしかった。展示の難しい場所に感じているが、空間全体が作品として機能していた。 (渡辺) 「没後50年 福田平八郎」(大阪中之島美術館) 絵のうまい作家のうまい絵をこれでもかと浴びる展示。個々の作品が単にいいだけでなく、作品点数も多く丁寧にキャリアを追いかけていくことができました。 アンゼルム・キーファー 「Opus Magnum」(ファーガス・マカフリー 東京) 作品と対峙する時間があまりにも良い体験で、表参道を通りかかるたびに5分でいいから立ち寄ろうとした展示でした。 「そこに光が降りてくる 青木野枝/三嶋りつ惠」(東京都庭園美術館) 作品と建築の対話が最大限に活かされた展示。青木淳が監修に入っており、今年はカルダー展のステファニー・ゴトウや、シャネル・ネクサス・ホールの小室舞なども合わせて、建築家のつくる展示空間の美しさに触れる機会が多くありました。 (半田 颯哉) 「カール・アンドレ 彫刻と詩、その間」(DIC川村記念美術館) DIC川村美術館の建築、庭園、立地、木漏れ日の部屋、ラスコルーム、全てがよかった。それだけではなく、作品の上を歩けたり、木の香りがしたり、五感で楽しめたのが良かった。 「ジャム・セッション 石橋財団コレクション×毛利悠子 ―ピュシスについて」(アーティゾン美術館) 大ガラスの再構築が素晴らしかった。発想の妙。風でたなびかせてスキャナーで切り取るセンス。彼女の趣味のモレモレも作品になっていて嬉しかった。 (匿名希望) 「未完の始まり:未来のヴンダーカンマー」(豊田市美術館) 欧米中心主義に抗して、世界の辺境の地からこんなにおもしろい作家たちを集めてきて、さすがの企画力だった (June) 「Nerhol 水平線を捲る」(千葉市美術館) 大量に重ねた写真を削る手法が独創的だった。時間の積層が量感を伴って可視化されるので非常に印象に残った。 「松谷武判 Takesada Matsutani」(東京オペラシティ アートギャラリー) 幾何学的な要素と有機的な要素が良いバランスで混ざり合っており、どの作品も格好良くて印象に残った。 「平田晃久 人間の波打ちぎわ」(練馬区立美術館) 「からまりしろ」という独自の概念が面白く、非常に共感できた。平田さん自身が展示を説明して回る映像が随所に流れていてとても分かりやすかったと同時に、こだわりの強さが垣間見えて少し面白かった。 (ソウト) 「BENTEN 2024」(王城ビルほか) 土地と文化とそこにいる人々の息吹が感じられるストリート感溢れる展覧会でした。また開催してほしいです。 「青山悟 刺繍少年フォーエバー」(目黒区美術館) 現代芸術をここまでわかりやすくカッコよく問題提起できた展覧会は後世に残ると思う。素晴らしかったです。 (Seina) 「塩田千春 つながる私(アイ)」大阪中之島美術館 彼女の作品に私自身が取り込まれていくような感覚が鮮烈だった。グッズも一捻りあって、買いこんでしまった。 (サイコ) 「梅田哲也展 wait this is my favorite part 待ってここ好きなとこなんだ」(ワタリウム美術館) ワタリウム美術館は毎回新鮮な驚きをもたらしてくれる展覧会を開いている美術館という印象で、今回も演劇と展覧会のかけ合わさった展覧会ということでワクワクしながら参加しました。入ってみると展示スペース内に足場が張り巡らされていたり、その足場が突然動き出したり、2階の搬入用の大窓が開いて道路の向こう側にいる参加者に手を振ったりと、予想していなかった展開に驚きっぱなしでした。 もちろん体験的な面白さだけではなく、美術館の内外を歩き回ることで、ワタリウム美術館の建築、構造としての面白さもしっかり感じられるようになっていて、ワタリウム美術館で行われる意義がしっかり感じられる展示だったと思います。 (フーミン) 「荒川ナッシュ医 ペインティングス・アー・ポップスターズ」「田名網敬一 記憶の冒険」(ともに国立新美術館) 今年は国立新美術館での展覧会が少なかったのかもしれないが、やはり、あの広くて天井の高さでの展示は、見応えありました。田名網さんは、残念ながらお亡くなりになりましたが、展示の内容の充実ぶりに驚き、荒川ナッシュ医の展覧会は、さらに、ユーミンなど音楽とのコラボは、最高でした。 マティスの展覧会も良かったけど、敢えて選ぶとこの2つかなあと。 (まー) 「特別展『はにわ』」(東京国立博物館) 50年ぶりの展覧会ということもあり、考古にしては注目度が高く、ずっと楽しみにしていました。たくさんの埴輪たちがまるでアイドルかのように人気を得ていたのでこちらまで嬉しくなりました。また、同時期にHello Kitty展が開催されていたこともあり、古代と現代の偶像(アイドル)共演だと感じました。 「空間と作品」(アーティゾン美術館) アーティゾンでの「空間と作品」は贅沢な展示でした。障子越しの灯りの下、畳の上で、じっくり応挙を見る機会は今後ないような気がします。 (20代女性・北海道在住) 「空間と作品」(アーティゾン美術館) 「いいか?観に来たお前らに!教養というものを!流し込んでやる!!」と言わんばかりの気合と迫力に溢れた展示と解説の凝り方、並ぶ展示品の見事さが非常に印象的だった。スノッブな押し付けがましさを力強さで乗り越えてみせる、素晴らしい企画展だったと思う。 (相楽) 「ハニワと土偶の近代」(東京国立近代美術館) 今年どころかここ3年くらいでぶっちぎり一番の展覧会でした。キュレーションとはなにか。芸術とは何か。考古学とは史学となにか。どうして人は何かに対して意味を見出さざるを得ないのか。そのカルマまでもを感じた展覧会で、展覧会という場所でなければ体験できないものを久しぶりに浴びることができました。 (綿鍋和智子) 「南飛騨Art Discovery」 山の中に色んな作家さんの作品が点在してる芸術祭で、弓指さん作品が山を登りながら観る作品で登ってる時と下ってる時で景色が全然違く見えて、まるで一本の映画を見たような充実感に浸れました。他の方の作品も素敵なもので、パンフレットに書いてあった時間では回れませんでした。行って見て、よかった芸術祭でした。 (マドラス) 「北アルプス国際芸術祭2024」 はじめて、北アルプス国際芸術祭に行きました。北川フラムさんの芸術祭に行くのが好きなのですが、それはその土地のことが深く知れるから。長野は、とても自然でした。文化や風習など人がいるからこそのものというよりも、自然がむき出しでやってくるようでとても面白かった。アートをきっかけにまた訪れたい場所が増えました。 (kyana) 「第8回横浜トリエンナーレ 『野草:いま、ここで生きてる』」 横浜トリエンナーレ ”現代”の表れとしての展示の数々は、恍惚や混沌といった鑑賞体験を味合わせてくれた。 (ケーイ) いかがでしたでしょうか? それぞれの体験が伝わってくるコメントを多数お寄せいただきました。 2024年もありがとうございました。来年も展覧会情報や記事を通して、みなさんとアートの素晴らしさや魅力を共有できるよう頑張ります。これからもよろしくお願いします!
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