注目度急上昇、アメリカの女子プロバスケ クラーク選手らが人気をけん引
それがクラーク選手のメディアでの露出増加につながり、それに伴ってリース選手ら同世代のライバルたちの認知度も上がっていくという相互作用が働いた。 ▽同世代は好選手ぞろい NCAA女子決勝から1週間ほど後にニューヨークで行われたWNBAのドラフト。クラーク選手とその同世代ライバルへの人気がそのまま、WNBAに持ち込まれた形だ。 クラーク選手以外にも人気と実力を備えた好選手が多い。今年のWNBAドラフトで全体の2番目指名を受けてロサンゼルス・スパークスに入団したキャメロン・ブリンク選手(スタンフォード大)。全体の3番目指名を受けたカミラ・カルドーソ選手(サウスカロライナ大)と7番目指名のエンゼル・リース選手はともにシカゴ・スカイに入団した。 ブリンク選手は野球の大リーグ、ドジャースの始球式に登場し、大谷翔平選手とのツーショット写真が日本でも報じられた。 カルドーソ、リース両選手も同じ地元シカゴ・カブスの始球式で、今永昇太投手を交えて3人で写真に収まった。
クラーク選手の契約は4年で総額約33万8000ドル(1ドル=155円換算で約5239万円)。昨年のNBAで全体のトップ指名を受けたスパーズのビクター・ウェンバンヤマ選手の4年、総額約5500万ドル(約85億2500万円)の約0・6%にとどまる。 格差がのぞくものの、クラーク選手に対するスポーツ用品メーカーの評価は高い。ナイキと8年、2800万ドル(約43億4000万円)の契約を交わした。ウイルソンもクラーク選手のサインが刻まれたバスケットボールを売り出し、バスケットボールで「シグニチャーボール」が発売されたのはマイケル・ジョーダン選手以来だ。 ▽スター世代の加入で勢いづくWNBA WNBAは1996年、NBAによって設立され、翌97年に最初のシーズンを実施した。今年は28年目となる。現在のリーグ戦には12チームが参加しているが、キャシー・エンゲルバート・コミッショナーは4月、2028年までに4チーム増やして16チームにする構想を明らかにした。 既に2025年シーズンからゴールデンステート・バルキリーズの加入が決まっている。また、エンゲルバート・コミッショナーは26年、トロントにカナダで初めてとなるWNBA球団を設置すると発表した。