注目度急上昇、アメリカの女子プロバスケ クラーク選手らが人気をけん引
まず、女子の最多記録だった3649点を今年2月29日のミネソタ大戦で33得点して更新。3月4日のオハイオ州立大戦では35得点し、伝説の名選手ピート・マラビッチ(ルイジアナ州立大)の3667点を54年ぶりに塗り替えた。クラークが最終的にマークした3951点は男女を問わず、NCAAの最多得点記録となった。 大学4シーズンで通算139試合に出場し、1試合平均得点は28・4点。4年生の今シーズンは1試合平均31・6得点の活躍で過去の記録を上書きしていった。 ▽男子を上回る関心を呼ぶ 今年4月7日に行われた女子決勝ではクラーク選手を擁するアイオワ大が75-87でサウスカロライナ大に敗れ、2年連続での準優勝に終わった。 メディア調査会社のニールセンによると、決勝の視聴者数は1890万人で、昨年の決勝の990万人から倍増した。今年のピーク時には2410万人に上った。 一方、コネティカット大が75-60でパデュー大を破って2年連続6度目の大学王者となった今年4月8日の男子の決勝は視聴者数が1480万人にとどまった。
NCAA決勝の中継で女子が男子を上回るというのは、これまでの常識ではあり得なかった。クラーク選手が引っ張った女子バスケットボールへの関心の高まりのすごさを物語る数字だ。 このように女子バスケットボールへの関心を高めたクラーク選手を評価する声は多い。アイオワ大を倒して2年ぶり3度目の頂点に立ったサウスカロライナ大のドーン・ステーリー監督は優勝インタビューで「私たちのスポーツを盛り上げてくれたケイトリン・クラーク選手に個人的に感謝したいと思う。あなたは私たちのスポーツの史上最も偉大な選手の1人だ」とわざわざ名前を出してライバルチームの人気選手を称えた。 クラーク選手への注目は、記録やNCAA制覇への挑戦だけではなく、同世代のライバルたちとの激しい戦いでも増幅された。 最大のライバルは、昨年のNCAA選手権決勝で敗れたルイジアナ州立大のフォワード、エンゼル・リース選手だ。闘志をむき出しにしてクラーク選手と対抗する姿がメディアで大きく取り上げられた。