ニッセンのトランスジェンダー・乳がん経験者向けブランド「as is」「Heartyell」が誕生した理由
ー乳がん手術経験者向けのインナーブランド「Heartyell」を企画・開発したきっかけも教えてください。 「Heartyell」を開発したきっかけは、商品レビューに寄せられた「乳がん用の商品が欲しい」という投稿です。 当時は、乳がん手術経験者の方に向けた商品はニッセンにありませんでしたが、そのレビューを見て部門内で対応を検討し始めました。 先ほどもお伝えしたように、ニッセンインナーでは「一人ひとりの心と体に寄り添い、最も適したインナーをご提供すること」をブランドメッセージにしているので、「お客様の小さな声も逃さない」という想いを大切に、お客様の声を基にニーズを分析して商品開発を行っています。 そのため、「乳がん用の商品が欲しい」というその想いに添ったブランドとして、2019年6月に「Heartyell」の企画をスタートしました。 商品開発とサンプルフィッティングを重ねて、2020年9月に発売。企画・検討から、1年3ヶ月ほどかけてローンチに至りました。 ー「as is」「Heartyell」で生かされている、御社の強みはありますか? お客様それぞれの異なる悩みに寄り添い、オリジナルのサイズ設計で商品開発を行う経験や技術が生きていると考えています。 ニッセンが2002年から展開しているプラスサイズファッションブランド「スマイルランド」は、サイズ設計やグレーディングなどを、全て自社で独自に開発してきました。 20年以上、お客様の声に真摯に対応しながらサイズ設計の技術を磨いており、インナーからアウターまで幅広くプラスサイズの商品を展開しています。 さらに、2017年にはこれまで品薄だったFカップ以上(グラマーサイズ)のブラジャーの開発にも本格的に取り組み、グラマーサイズ特化ブランド「nissen glamor(ニッセングラマー)」を展開しました。お客様の声を受け、今ではブラジャーに限らず、ワンピースやスーツ、アウターなども販売しています。 体型やバストの形、体の肉付きは、一人ひとり異なります。だからこそ、悩みや要望もさまざまです。 弊社では、「一人ひとりのお客様にフィットする商品をご提供したい」という想いで、より多くのサイズを展開したり、フィット感にこだわった商品を開発したりしてきました。新しいブランドでも、これらの経験や技術を生かして、オリジナル商品の開発を行っています。