菅首相が「宣言」延長&「退陣」会見(全文3完)ワクチン・検査パッケージ導入を検討
仕事をするために総理大臣に立候補した
それと、解散。私自身が最初に当選したとき、極めて高い支持率がありました。そこはいろんな方から助言も受けました。しかし私は、とにかく仕事をさせてくださいと。私は仕事をするために総理大臣に、私は立候補したわけですから、総裁に立候補して総理大臣を目指したわけでありますから、当時、私が申し上げましたのは、やはりコロナ対策、これは大変な重圧がありましたので、やはり対策を行ってきた人が、やはり候補がやるべきだという、そういう思いの中で私は出馬をして今まで取り組んできたというのが私の実態でありますので、その間に仕事を、これはやればできるとかできないとか、やりたい仕事もありましたので、先ほど少し申し上げましたけど、そうした仕事をするために総理大臣になったんですから、やっぱり解散というよりも、そっちのほうを選んできたということです。 司会:それでは産経新聞、杉本さん、どうぞ。
評判が悪い政策にも取り組んだ理由は
産経新聞:産経新聞の杉本と申します。よろしくお願いいたします。総理のこの1年間、どのような思いだったかということをお聞きしたいと思います。先ほど総理は、避けては通れない課題に果敢に挑戦してきたというふうにおっしゃいました。東京電力の福島第一原発の処理水の海洋放出であるとか、あるいは75歳以上の高齢者の窓口負担の引き上げ、さらには日本学術会議の会員任命拒否の問題であるとか。コロナ対策でも経済と社会の両立というのは、世論調査を見るとあまり評判が良くなかった政策だったと思います。 選挙、衆議院選挙があるということは分かっていたので、支持率を減らしかねない政策判断というのを回避するということもあり得たと思うんですけれども、それでもなおこういった、評判が悪かったり、あるいは支持率を下げるかもしれないといったような政策に取り組んできた理由、あるいは総理の思いをお聞かせいただいてもよろしいでしょうか。 菅:まず、総理大臣に就任をして、私自身は必要な政策は先送りしないで、私の政権の中でできることは、基本的な考え方はつくっていきたい。そのように思いました。今ご指摘をいただきましたけど、ALPS処理水の問題、これは6年間を掛けて方向性というのはほぼ出ているわけですから、そこはこれからの福島のまちづくりを考えたときに決断をしなければならない、そういう段階だったと思います。しかしそれがどんどん延ばされてきたということも、これは事実であります。 あるいはまた、医療費の問題。給付が7割、高齢者の皆さんですから、それの負担、若い働く世代の負担というのはどんどん増えてきているわけでありますので、そうした中で、やはり高齢者の皆さんにも少しでも負担をしてもらって、この社会保障制度というのは継続させなきゃならない。こうしたことを私は実現する中で、医師会だとかいろんな中で、党内からも選挙前はやめたほうがいいとかいろいろ言われたんですけど、私の性格からして必要なものはやっぱり先送りするのはやめようという中で行ったことでした。