「長野(誠)さんの言葉は意識しています。でも、ひとつだけ…」SASUKEのエース“サスケくん”こと森本裕介(33歳)が語った「完全制覇」への想い
TBSが誇る人気番組『SASUKE』。1997年の放送開始以来、いまでは160を超える国と地域で親しまれている世界的コンテンツだ。人気の高まりと比例して、出演するアスリートたちへの注目も年々、高まっている。現在そのSASUKEの顔をつとめるのが「サスケくん」こと33歳の森本裕介だ。過去2度の完全制覇を達成し、ゼッケン100番の大トリを務め続けるエースが語った「鋼鉄の魔城」への想いとは。《NumberWebインタビュー全2回の1回目/つづきを読む》 【衝撃写真】「コレ、指どうなってるの…?」クリフハンガーで鍛えられた「サスケくん」こと森本裕介の“異形の指”とバッキバキの肉体美…「黒虎のエース」ことライバル・山本良幸との激レア2ショットも見る 最強の男にそれっぽいオーラはなかった。 約束した場所で待っていると、王者は番組で見慣れた会社の白いジャージを着て、てくてくと歩いてやってきた。通行人かと思って道を開けようとしたら、よく見るとそれが森本裕介だった。
異形の掌…指にも「筋肉あるんだって思った」
現役最強SASUKEプレーヤー。字面から想像するいかめしさに比べれば、サスケくんと呼ばれる男にその雰囲気はまるでない。ただ、上着を脱げば明らかに太い腕と胸の厚みが目につく。そして、こんもりとした独特の手。膨らみかけたもちのようにふっくらとした柔らかいこの手で、何度も人智を超えた巨大アスレチックと渡り合ってきたのだ。 「よく分厚いと言われますね。長年かけて指も太くなってきました。学生時代に一度指を怪我したことがあって、ギプスを1、2カ月してたんですよ。ギプスを外したら1本だけすごく細くなってて、やっぱりこれ筋肉あるんだって思ったことがありました」 サードステージの最難関エリア『バーティカルリミット.BURST』の練習を重ねたことで左手の方が若干大きい。クライミング選手のように指はまっすぐ伸び切らなくなり、指関節には常に痛みがある。 「命、削りまくってます。最近は特に削ってますね。30歳を超えて体のいろいろなところが痛くなるんで、そう感じます」 森本がSASUKEに出会ったのは小学1年生の時だ。 テレビのチャンネルを回していた父親に「裕介の好きそうな番組がやってるぞ」と言われて見てみると、大のおとなたちが真剣な顔をして超巨大アスレチックに立ち向かっていた。球技は苦手だが、木登りやアスレチックは好きだった少年はすぐに虜になった。 「人生が大きく変わりましたね。あの日、あそこで大きく変わりました」 なかでもミスターSASUKEこと山田勝己の姿が印象に残った。この時、山田はあと数十cmで完全制覇を逃している。 「僕のSASUKEのスタートは第3回大会の山田さんのファイナル。偶然テレビで観て、山田さんがギリギリ完全制覇に届かなかった。子どもながらに、全てをこれに懸けてることが伝わってきたんです。漠然と僕はこれに絶対出たいと思ったのをすごく覚えてますね」 まだ放送日程を把握しておらず、およそ半年後に元毛ガニ漁師の秋山和彦が初の完全制覇を果たした第4回は見逃してしまった。リアルタイムで完全制覇を目撃したのは、2006年10月放送の第17回大会。第28金比羅丸船長(当時)の長野誠が史上2人目の快挙を成し遂げたのを観たとき、中学3年生になっていた森本の心に火がついた。 「ぼんやりといつか出たいみたいな感じでトレーニングをやってたんですけど、これはテレビの前で見てる場合じゃない。僕も出るんだ! って本気にさせてくれたのが長野さんの完全制覇でした」
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