反抗期の接し方が難しい……4つのポイントと、長引くケースの原因を専門家に聞いた
【3.自身の自我を刷り込まない】 同性の親子の場合、わかり合えることも多いのですが、「自分がこうだったから子どもも」と自分を重ねてしまうことがあります。特に母と娘の場合に起こりやすいのですが、親子であっても別個の人間であることを意識し、親の自我を刷り込まないことが重要です。 【4.一過性のものだと思い、自分の気晴らしを持つ】 反抗期が来ると、それだけで頭がいっぱいになりがちですが、時間が経てば過ぎていく一過性のものです。子どもが新しい距離感を獲得し、親子関係の再構築を行う間、親も自分の時間の使い方を見直し、いずれ訪れる子どもの自立と子離れの助走を始めるのもよいでしょう。趣味を始めるなど、自分の心が穏やかになれる時間を持つことも、子どもの反抗から目線をそらす助けになります。友人やママ友、少し年上の子どもがいる人に話を聞いてもらうこともよいと思います。ひとりで抱え込み過ぎず、自分の気分を軽くすることも、反抗期の工夫として覚えておきたい点です。 子どもの反抗の出方には、無視・無口、暴言、常にイライラ、といろいろありますが、基本的にはやり返さず、見守るのが最善の対応です。ただ、暴力を振るう、非行に走るなどは、やはり行き過ぎています。この場合、家庭の中でなんとかしようと思ってもうまくいかないことが多いので、スクールカウンセラーや学校の先生、専門家に話をして、早めに対処するようにしてください。
まとめ & 実践 TIPS
悩ましい反抗期ですが、子どもが自立に向かうステップ。実は反抗期が始まるまでの親子関係が肝心なので、プレ反抗期のうちに家庭の環境を見直し、整えておくことが大切です。いざ始まったら、本人の自立を促す対応を心がけ、見守りつつも、上手にやり過ごしていきましょう。
プロフィール 佐藤めぐみ 公認心理師|オンライン育児相談室・ポジカフェを運営。専門は0~10歳のお子さまをもつご家庭向けの行動改善プログラム、育児ストレスのカウンセリング。英・レスター大学大学院修士号取得。書籍、メディアへの寄稿や監修も多数。