「ラブホおじさん」と言われた婚活男性のその後ーーフラれ続けてたどり着いた幸せな結末 #ザ・ノンフィクション #ydocs
あの進藤さんもついに成婚!頑張り続けた二人に心からの祝福を
内田さんと真由美さんがフラワーシャワーを浴びて「成婚退会」したまさにその日。内田さんと共に『ザ・ノンフィクション』に出演し、SNSで話題になった進藤さん(仮名)も成婚を決め「マリーミー」を“卒業”した。 内田さんと同じく2022年3月に入会した進藤さんは、女性との交際経験がなく、実家で母親と2人で暮らしていた。お見合いでは極度の緊張から失敗を重ね、女性から「挙動不審」「マザコン」などとフラれ続けていた。 それでも地道に婚活を続け、一人暮らしをして家事能力を身につけた進藤さんは、60回目のお見合いで3歳年上の瞳さん(仮名)と出会った。彼女もまた『ザ・ノンフィクション』を見て進藤さんにお見合いを申し込んだという。 進藤さんは、東京駅の夜景の見えるレストランで花束を渡して瞳さんにプロポーズした。 「僕と結婚してください。一生、絶対幸せにするよ」 人生で初めて書いたという彼女への手紙には、口では伝えきれない思いが丁寧な文字で書かれていた。 <会えば会うほど、好きになっていく自分がいて、瞳さんとの思い出の一つ一つが今の僕を作っています> “コミュ力”不足で失敗続きだった進藤さんの努力と成長の跡に、彼の婚活を追い続けてきた私も胸が熱くなった。 植草さんは「家の中で役に立つ男にならないとダメよ」と最後まで手厳しいアドバイスを送りながらも、その顔は嬉しさにほころんでいた。 進藤さんは最後のインタビューで、「幸せ以外に言葉が出てこないです。生きていて良かった。植草先生はじめ、皆さんに感謝しかないです」と頭を下げた。
この多様性の時代、「結婚しない」という選択は無論尊重されるべきだろう。 しかし、何事にも「戸籍」が重視される今の日本の諸制度を鑑みると、「誰かと共に生きたい」と願う多くの人は「結婚」を目指すことになる。その道のりには、コミュニケーション能力やお金、容姿、年齢や育ちといった様々なハードルが存在する。それらの障壁が、“仲人”の手を借りることによって少しでも低くなるのであれば、結婚相談所は「少子化問題」の解決策の一つになるかもしれない。 植草さんは語る。 「内田さんは生粋の昭和の男なので、『なぜそれが今の時代に通用しないのか』『それをやったら女性がどう思うのか』を、カウンセリングで一つ一つ教え続けた2年半でした。56歳でも素直な彼だったからこそ、少しずつ成長して結婚できたんだと思います」 どんな会員も決して見捨てないという植草さんの信念と内田さんのたゆまぬ努力が結実したと言えるだろう。 内田さんと進藤さんの人生はここから新たなステージに入る。この先は「幸せ」ばかりとはいかないかもしれない。だが、これだけ頑張ってきた2人だからこそ、ようやく掴んだ幸せを簡単に投げ出すようなことはしないとも思う。自分を選んでくれた相手のためにきっと努力を続けるだろう。 今の日本は、「個」を尊重するあまり、「誰かと共に生きたい」という人としてごく自然な欲求ですら、口にするのがはばかられるようになってしまったように思う。そんな中で二人は、失敗を恐れず、恥を恐れず、挑戦し続ける姿を見せてくれた。 「私たちは幸せになるために生まれてきた」 そんなメッセージを2人から受け取った気がする。 内田さんと進藤さんの素晴らしい門出に心からの祝福を。そして末長くお幸せにーー。 (取材・文/八木里美)
※この記事はフジテレビ「ザ・ノンフィクション」とYahoo!ニュース ドキュメンタリーの共同連携企画です。 #Yahooニュースドキュメンタリー #令和アーカイブス
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