【独占】ソフトバンク”熱男”松田宣浩が新型コロナ感染対策影響で「まだ30%の声しか出せない」のジレンマ
2、3月の2か月間をかけて作ったコンディションが、4、5月でゼロに戻り、5月下旬から再び突貫で開幕に向けての準備を整えていく。ジェットコースターのような調整は「難しい」という。 「5月にここまで練習をすることはないのでケガに注意すべきだと思っています。ただ対外試合は、12試合”しかない”のではなく、12試合”もある”、と捉えています。6月5日前後でちょうど2週間前。そこで目いっぱい上げていこうと思っています」 松田なりの調整計画は出来上がっている。 3か月遅れの開幕へ向けて特別な思いがある。 「高校野球、夏の甲子園が中止になりました。大学野球、総体、中学野球、小学校の野球もすべて中止になっている中、プロだけが開幕できて野球ができることに責任を感じます。だから中途半端にはできない。一生懸命にやる、その言葉しかないんです」 中京商(現中京高)時代に2年生で夏の甲子園の土を踏んでいる松田だからこそ、球児たちの無念さがわかる。ゆえに自分たちだけが野球のできる責任を感じるのだ。 ――新型コロナ禍におけるプロ野球の役割をどう考えますか? 「野球が始まったから日本が元気になるかどうかはわかりませんが、野球が始まることを楽しみにしてもらっているファンがいることは確かです。野球で、日本に力をつける、日本に明るく元気になってもらう。野球をさせてもらえる立場にいる以上、その要素のひとつになれればいいと考えています」 ソフトバンクは 2日から京セラドームでオリックスと練習試合をスタート。その後、甲子園での阪神3連戦を経て、地元福岡に帰ってオリックス、広島と6試合を行った後、6月19日に本拠地「PayPayドーム」にロッテを迎え公式戦の火ぶたを切ることになる。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)