【独占】ソフトバンク”熱男”松田宣浩が新型コロナ感染対策影響で「まだ30%の声しか出せない」のジレンマ
――シーズンを通じてメンタルコントロールが難しくなるのでは? 「グラウンドで発散するしかないでしょう(笑)。ベンチも含め練習中も3密になってはいけないので極力注意しますが、公式戦が始まると、100パーセント声を出すことはやってもいいと思うんです。ヒットの1本は、みんなと喜びあって、ハイタッチがあっての1本だと思っているので。試合が始まれば喜怒哀楽を出す場は作りたい」 ――熱男ポーズは? 「アホやからやりますよ(笑)」 そう宣言した。 オープン戦では、どすこいパフォーマンスの西武・山川穂高と連絡を取り合い、互いにパフォーマンスを自粛することを申し合わせた。 「当面は無観客試合ですから、その間は熱男もやっていいのかなと思います。でも台湾野球のように満員でなくてもいいので少しでもお客さんが入るようになることを望んでいます。お客さんが入るようになれば状況を見ながら(熱男ポーズも)変えていかなくちゃいけません。サイレント熱男? そうなるかもですね(笑)」 政府の方針に従い早ければ7月10日から人数を制限した上で客入れを再開するプランが練られているが、そうなると大声を出しての熱男ポーズは難しくなる。ここにも新型コロナと共存するシーズンゆえのジレンマがある。 昨年、プレ五輪の位置づけにあった「プレミア12」で28人の侍ジャパンメンバーに選ばれ世界一の称号を手にした。打率は1割台と不振だったが、リーダーとしてチームをまとめ、稲葉監督が、「マッチに助けられた」というほどの存在感を示した。 「東京五輪の舞台に立つこと」をチームのV奪還と共に今季の目標の一つに掲げてキャンプインしたが、新型コロナの影響で1年延期となった。 松田の年齢はひとつ重なり来年は38歳。逆に三塁手としてヤクルトの村上宗隆や巨人の岡本和真が急成長して、28人から24人に減る侍ジャパンの椅子を奪いとられる可能性はある。だが、松田の信念に「あきらめる」という言葉はない。 「延期された365日間は、僕にとってマイナスです。だからこそ24人目の枠を目指す。すべりこみセーフで入りたい。今年1年、自分へプレッシャーをかけ、自分に期待して頑張れば、必ず見てくれる人がいます。来年の東京五輪出場を狙うことは、今年のシーズン中のどこかで、きついと感じたときに頑張れる材料のひとつです」