人気集める家事代行の最前線 食事作らない「罪悪感」は消えたのか #昭和98年
同社の日本法人でゼネラルマネージャーを務めるジェニー・若菜氏は「家庭の中で目に見えているタスクもあれば、隙間にあり見えないものもある。 隙間にあるものを解決するためのサービスとしてYohanaは立ち上がりました」と話す。
依頼が多いものとしては、1週間の献立作りと材料の手配、週末を家族で過ごす際の旅行の提案や予約、掃除の代行業者の調査や予約、塾や習い事に関する提案だという。 「例えば教育関連の依頼では、自宅から30分以内で子どもが通える習い事を探しているが、よいものはないか、といった要望が多いですね」
Yohanaの利用方法は、まず専用のアプリをダウンロードし、最初に「ガイド」と呼ばれるコンシェルジュとのビデオ面談で要望を話すことから始まる。
面談でつかんだタスクを、ガイドは「スペシャリスト」と呼ばれる各分野の担当者につなぎ、その担当者が調査や実際の予約などを行う。 タスクの依頼や進捗確認もアプリでできる。
Yohanaは2021年9月に米シアトルでローンチし、2022年10月にサービスエリアを全米へ広げた。 日本でサービスを開始した当初は神奈川県のみの提供だったが、今年2月、東京都へとエリアを拡大。 日米で累計6500世帯以上(5月末現在)に利用されている。
価格は月額利用料が1万8000円。 この点については、「アメリカではサービスが拡大するとともに価格が下げられている。日本でも、定常利用かピンポイントかによってコース分けするなど、価格設定については検討中」だそう。
若菜氏はYohanaで提案したい価値について、こう説明する。 「これまではそれ(家のこと)は自分でやることでしょう、という意識がありました。 しかし、理想の暮らしに近づけるために、サポートしてもらえるものは手放して、やりたいと思うことに時間を費やす、そういうカルチャーを醸成したいと思っています」
家事代行という市場のパイの取り合いではなく、どんどんパイを大きくしていきたい。 頼るということが普通になれば、やれるはずです」