職人技術が受け継がれた「SANDERS(サンダース)」の「MILITARY COLLECTION(ミリタリー コレクション)」に迫る
靴作りの聖地ノーサンプトンで生まれた「SANDERS(サンダース)」。 世界的なシューズブランドのスタートはわずか5人の職人の集まりからだった。今回は150年以上受け継がれるこだわりの靴作りを紐解き、SANDERSの魅力に迫っていこう。
サンダース兄弟と5人の職人ではじまったSANDERS
1873年、ウィリアム・サンダースとトーマス・サンダースの兄弟によって、靴の聖地イギリス、ノーサンプトン、ラシュデンにて、わずか5人の職人だけでSanders&Sanders Ltd.(サンダース アンド サンダース リミテッド)が設立される。 グッドイヤーウェルト製法[1]の発展と1910年代のイギリス軍への軍靴供給契約をきっかけに大きく発展し、5世代続くファミリーマネジメントを今日まで継続しつつ、今では世界中にクライアントをかかえる老舗シューメーカーとして知られている。
受け継がれる職人技術がSANDERSのクオリティを支え続ける
SANDERSの高いクオリティをキープし続けていくには、職人たちの存在が不可欠だ。職人から職人へ技術を受け継ぎながら、品質が守られている。ここからはSANDERSを支える職人について詳しく見ていきたい。 代々受け継がれてきた職人技術による伝統的なグッドイヤーウェルト製法は、SANDERSがもっとも得意としている製法だ。イギリス軍との軍靴供給契約以降から現在に至るまでこの技術は受け継がれており、熟練の職人によって一つひとつ縫い合わされている。 着用していくうちに足形に馴染み長時間履いても疲れにくいというメリットや、アウトソールのみの張り替えができるので、直しながら靴が長く履けるという大きなメリットもある。
さらにパーツのほとんどに吟味された天然素材を使用することで、今でも質実剛健な靴作りが維持されている。その証しとしてイギリスの靴業界の分野としてはわずかなメーカーにしか与えられていないISO[2]9001のAssurance(保証)認可を取得している。 また、イギリス国防省(M.O.D:Ministry of Defence)をはじめ、世界各国の軍隊や警察への製品供給を背景に、効率的に大量生産を可能とする独自のマネジメントシステムを確立してきた。 そのため、他のノーサンプトンのシューメーカーと同様の素材、製法で比較しても製造コストを抑えることができ、コストパフォーマンスに優れた伝統的なMade in Englandのシューズの製造が可能となっている。