三浦春馬さん四十九日を過ぎ、あらためて振り返る役者としての足跡
三浦春馬さん(享年30)が7月18日に亡くなってから、4日で四十九日を迎えた。所属事務所「アミューズ」はこの日、同事務所の公式サイト内に「三浦春馬に関するお知らせ」と題し四十九日を迎えたこと、葬儀は親族とも相談のうえ密葬で執り行ったことなどを報告した。いまなお、三浦さんの死を悲しみ惜しむ声はネット上にも絶えない。配信サイトなどで扱われているものに関しては過去の作品にいつでもふれることができ、そこで三浦さんの俳優としての魅力を再認識し、悲しみを新たにする人も少なくないようだ。そのキャリアを今一度、振り返ってみたい。
ドラマ「14才の母」で早くも魅せた深みある演技
三浦さんは1990(平成2)年4月、茨城県土浦市の出身。「ハリー・ポッター」で知られるエマ・ワトソンも同じくこの年の4月生まれで、9月にはフィギュアスケートの浅田真央選手が生まれている。三浦さんは4歳の頃からアクターズスタジオつくば校に通い、97年、7歳のとき田中美里ヒロインのNHK連続テレビ小説「あぐり」でデビュー。ただしこのときは1話のみの出演だった。その後、2000年には竹野内豊と中谷美紀が共演した連続ドラマ「真夏のメリークリスマス」(TBS系)で竹野内演じる樹下涼の少年時代を演じ、03年には市川新之助(現 市川海老蔵)主演のNHK大河「武蔵 MUSASHI」に武蔵の最初の弟子・城太郎役で出演している。 大河出演の翌2004年にアミューズに所属した三浦さんは、さらにめざましく役者として成長していった。05年には本仮屋ユイカ主演NHK連続テレビ小説「ファイト」で、ヒロイン・優に思いを寄せるクラスメイト役を好演した。 そして06年は三浦さんにとってキャリア初期の転機となるような当たり年となった。「キャッチ ア ウェーブ」で映画初主演を飾るとともに、志田未来主演の連ドラ「14才の母」(日本テレビ系)出演で大きな注目を集めることになった。三浦さんの役どころは、14才にして子どもを身ごもり母親になる決心をした中学生・未希(志田)の恋人で、父親となった智志。当時16歳だった三浦さんが思春期の葛藤を深みある演技で表現。若くしてただならぬ役者ぶりで、ドラマを盛り上げた。