正念場のW杯最終予選に追い風?! 森保Jは司令塔とエースFWを欠く首位のサウジに勝てるのか…カギを握る先取点
7大会連続7度目のワールドカップ出場を目指す日本代表が1日午後7時10分から、埼玉スタジアムでサウジアラビア代表とのアジア最終予選第8戦に臨む。 残り3試合となったアジア最終予選で6勝1分けと無敗をキープし、グループBの首位に立つサウジアラビアは、勝てば2大会連続6度目のワールドカップ出場が決まる。4連勝中の日本は敵地で敗れた第3戦の雪辱を期すが、返り討ちにあえば3位のオーストラリア代表と入れ替わり、自動的に出場権を得る2位から転落する可能性もある。 1月31日には日本の森保一監督、サウジアラビアのエルヴェ・ルナール監督が公式会見に登壇。森保監督は「基本的に大きく変える必要はないと思っている」と、2-0で勝利した中国代表との第7戦と同じシステムおよび先発メンバーで臨むと示唆し、ルナール監督は司令塔と主戦フォワードの大黒柱2人が欠場すると明言した。
先制された試合は2勝19敗1分け
スコアの動き方を通して森保ジャパンの戦績を振り返ると、埼玉スタジアムにサウジアラビアを迎える大一番で、勝敗を分けるキーワードが浮かび上がってくる。 それは「先制点」――となる。A代表と東京五輪代表とで森保監督が指揮を執った計75試合のうち、先制すれば44勝6分けと無敗を継続中なのに対して、逆に先制されれば2勝1分け19敗と大きく負け越すなど、極端すぎる数字が弾き出される。 最後に逆転勝ちを収めたのはウズベキスタン代表に2-1で勝利した、2019年1月のアジアカップ・グループリーグ第3戦にまでさかのぼる。そのアジアカップ決勝でカタール代表に1-3で完敗してからは、相手に先制されれば勝利するどころか引き分けにも持ち込めない試合が、五輪代表戦を含めて「13」も続いている。 これが何を意味しているのかは明白だ。リードを許した展開で、選手交代やシステム変更を介して流れを変えられない。先発メンバーやシステムの固定化だけでなく、試合中の采配でも後手に回る森保監督の“負の側面”が結果に反映され、相手がどんどん格上となっていくワールドカップ本大会は大丈夫なのかという不安が頭をもたげてくる。 硬直化した采配を象徴した大会が昨夏の東京五輪本大会となる。 グループリーグ初戦から3位決定戦までの6試合を、すべて中2日で戦った過密日程で先発陣をほぼ固定した。オーバーエイジで参戦したキャプテン、DF吉田麻也(33・サンプドリア)が大会後のテレビ番組で「できればターンオーバーしてほしかった」と漏らすなど、高温多湿の過酷な条件下で選手たちの心身は限界に達していた。