岸田首相が会見 「まん延防止」17道府県で延長へ(全文2)力による現状変更は決して認められない
高齢者施設での接種についてどう認識しているのか
日本テレビ:日本テレビの山崎です。3回目のワクチン接種についてお伺いいたします。高齢者施設でクラスターが起きていまして、専門家からも早期の高齢者施設へのワクチン接種が強く求められています。政府もいち早く接種の2回目からの間隔を前倒しして呼び掛けていましたけれども、接種が進んでいない現状があります。どうして今、高齢者施設への接種について、総理は現状どう認識しているのかと、なぜ接種が進まないのか、その要因をどう捉えているのか、で、今後どのような対策を打とうと考えているのかお聞かせください。 岸田:高齢者施設の入所されている方、あるいは職員の方に対する接種、これは極めて重要だと認識をしています。政府としましても先ほど申し上げました第3回目の接種、全体を進めていく中にあって、まずは高齢者施設における入所者あるいは職員の方の接種は大事であるということで、最優先で取り組ませていただき、12月17日の日から2回目接種完了後6カ月に接種間隔を短縮するとともに、必要なワクチンについても十分な量を供給してきたということであります。 しかしながら、ご指摘のように十分接種が進んでいないのではないか、こうしたご指摘があります。政府としましても、1月の28日の日にあらためて厚生労働省から全国の自治体に対しまして施設と自治体が密に連携を取り、接種を推進するということ、そして、接種券がなくても3回目の接種は可能であるということ、そしてモデルナ社のワクチンも積極的に活用すること、こういったことを通知させていただいた、こうしたことであります。 すでに大半の自治体において施設接種、あるいは巡回接種に取り組んでいただいているところであり、ぜひ希望する入所者の方等への接種はしっかり進めていくべく、全力で取り組んでいきたいと考えております。 司会:次に佐藤さん。
状況悪化の局面で情報発信しなかったのは問題では?
北海道新聞:北海道新聞の佐藤です。総理、今日も含めて最悪の事態を想定ということを繰り返しおっしゃられていまして、ワクチンの3回目接種を巡る、先ほどもおっしゃいましたけども、当初の判断や検査キットの備え、現在多数いる自宅療養者への対応などで、本当に最悪の事態を想定しておられたのか、不十分な点はなかったのかということをまず1点お伺いするのと、加えて、総理の記者会見は約1カ月半行われていません。今のように代表者以外の質問を受け付ける形式では約2カ月行われていませんでした。 第6波は感染者数や1日の死者数で過去にない大きな流行となったわけですが、状況が悪化する局面で情報発信しなかったのは問題だったのではないかと思うんですが、ご見解をよろしくお願いします。 岸田:まず1点目につきましては、今の政権における新型コロナ対策のありようについては、さまざまな個々の指摘、あるいはご批判については、これは謙虚に受け止めなければならないとは思いますが、今の政権における対策の最大のポイントは去年の11月に全体像で示したように、まずは昨年の夏の状況をしっかり振り返って十分な医療提供体制をしっかり用意する。その上でワクチンによる予防、そして検査キット等による検査、そして経口治療薬による早期治療、こうした流れを強化する、この全体像を用意するということが今の政権における対応の大変重要なポイントだと思います。 1つ1つももちろん大事でありますが、こうした全体像をしっかり用意することによって国民の皆さんにより安心を感じてもらえるような体制をつくっていく、これがポイントであったと思います。ぜひこれからも全体像をしっかりと説明することによって、国民の皆さんに少しでも安心を感じていただけるように努力を続けていくことが大事であると思います。足元、感染拡大のペースは落ち着いており、そして昨年の4倍の新規感染者数は報告されていますが、病床あるいは重症者病床、こうしたものについてはまだ余力があるという現状についてしっかり見ていただきながら、国民の皆さんにご協力をお願いしていきたいと思っています。